2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧
★★★ 2016年7月23日(土) プラネットスタジオプラス1 ド派手若作りと歳相応の中年女性を往還するクロフォードの凄まじい大芝居が全ての安手ギミックを粉砕する。随所で漂う『サイコ』2番煎じ臭だが凶器をグレードアップしてキャッスルのドヤ顔が目に浮かび…
★★★ 1976年4月18日(日) 伊丹グリーン劇場 南部の倦怠とドン詰まり感。行き場のない連中が吹き溜まりに寄せ集められたワイルドバンチの痛々しいカラ騒ぎは祝祭的に描かれる余り胸に迫らない。終盤の非情への一気の転調が揺らめき交錯する視線の刹那に結実する…
★★★ 2017年2月26日(日) MOVIXあまがさき6 展望台に2人が行き着いてナンバーが始まる。 そこまで至るにパーティの喧騒がバズ・ラーマンから下品を割り引いた淡泊仕様で、どーなん?と感じていた。 で、始まったんだが…短い。 タップダンスをちょこっ…
★★★ 2016年6月19日(日) MOVIXあまがさき9 化物には化物とド直球を宣う安藤&麻衣のブラックジャック&ピノコな快演に裏の裏は真理なるかなの予兆。呪怨屋敷でのリングビデオ再生の轟音は真打登場的ハッタリにときめく。が、しかし所詮は睨み女と這いずり…
★★★★★ 1976年1月11日(日) 毎日文化ホール 1977年7月10日(日) ビック映劇 朝靄の中の巨船も雪の中の孔雀も木の上の叔父貴もフェリーニ的なはったりではあるのだが、挑発は影を潜め郷愁に塗り込められる。共同脚本に内実にまだしも重きを置くグエッラが参加し…
★★★ 2017年2月18日(土) シネヌーヴォ 処女作には作家の本質があらわれるらしい。 なるほどと思った。 この切って棄てたかのような終わり方の冷徹。 何の救いもない。 これがキアロスタミの人生観なのだと思う。 あと、子供が主役だが、彼らは恐ろしいほど…
★★ 2016年7月9日(土) 新世界国際 覚悟をもって作られたもんではないことは百も承知だが、にしても子供に遠慮しすぎで幼稚園のお遊戯会を見てるよう。どうせならガキゾンビを八つ裂きにし首すっ飛びーの手足引き千切りーのくらいやったらどやねん。こいつら…
★★★★★ 1976年9月12日(日) 三番街シネマ2 手法は模倣され尽くしたとしても時代は模倣できない。4ヶ国が統治し中世と近代がシンクロする敗戦国を舞台に持ってきた刹那感と情緒。ウェルズ・クラスカー・カラスと3枚揃った伝説。どう足掻いたって再現不可能な…
★★★★ 2017年2月21日(火) 梅田ブルク7シアター5 70年代をモチーフにしたハードボイルドってのが、もしかしたら流行? なんて思っちまうくらい全てが様になってる。 SEX&ドラッグと生活の垣根が低いんですなあ…この時代は。 そりゃあ、なんでも規制…
★★★★ 2016年5月9日(月) TOHOシネマズ梅田9 孤高とも言えるクイーンの登壇により、ぬるま湯で屁をこいたような三角関係にも背骨が 通りウジウジ男はふっきれドS野郎は漢気を見せる。かくして作劇のベクトルは一気に 全国大会へ向かいたいが主人公が浮…
★★ 1976年7月11日(日) 北野劇場 ザナックほどの包括戦略と覚悟がミリッシュに無く、一応は顔見せ的に老朽スターを揃えてはみたが、肝心の戦闘場面までもが老朽使用済フィルムでは残骸感もいや増す。東宝の同工作と同レベル。どでかいセンサラウンド音だけが…
★★★★ 2017年2月22日(水) 大阪ステーションシティシネマ9 何年か前に原作を読んでいるのだが、細部は覚えていない。 ただ、発端は昼日中ののどかな公園だった記憶があるが、映画では空港。 阿鼻叫喚が始まる掴みは映画らしくスケールアップしてる。 小説で…
★★★ 2016年8月20日(土) プラネットスタジオプラス1 大戦末期の各国列強が侵攻する伊半島内陸部の混沌とその奔流に流されるしかない人々。中空からの掃射で目の前の人が倒れても構ってる余裕もない。そういう現実認識のリアリズムはある。ただ、輪姦描写の…
★★ 1976年3月20日(土) 伊丹グリーン劇場 ブロンソン主演でテキトーに筋あつらえてソッコーで1本臭が滲み出ており、展開の場当たりさが突き抜ければ味と化するのだろうが、その領域には達していない。キャラも生煮え硬軟半ばの半熟卵のようなもんだし相変わ…
★★★ 2017年2月18日(土) 大阪ステーションシティシネマ11 大学の学内ヒエラルキーなど見えるやつには見えるが関心がなければ見えない。 上昇志向からそういうものに囚われた人々を描くのはいい。 しかし、それを相対化させる一般の人々がこの映画の中には…
★★★★ 2016年7月11日(月) TOHOシネマズ梅田6 棄てた故国が十全な幸せを放逐して尚彼女の心を捉えるには描き方が足りぬとも思うが女心と何とかなのだと納得する。所詮男は女が本当は何考えてるかなんて解らん。一時の気の迷いも何十年か経ち淡い想い出と化…
★★★★ 1976年9月5日(日) 伊丹グリーン劇場 アメリカ製ポリスアクションに一歩も引けを取らない活劇の連鎖。飄々とスタントをこなすスターベルモンドが醸す余裕とユーモア。朴念仁的相棒デネとのコンンビネーションの味わい。それらを統べるベルヌイユの演出の…
★★★ 2017年2月18日(土) シネヌーヴォ タイトルバックがビートルズ(オブラディオブラダ)? っていうかイージーリスニング使用ってことなんやろう。 そういう、手近のもんで済ませた、まあ習作ですわ。 俺も子供のころに、犬に追っかけらえてトラウマにな…
★★★ 2016年8月20日(土) 新世界国際 創作という作業にリヴェットやエリセ並みに真摯なわけでも当然ない。仄かといっていいモデルとの関係性にエロスも介在しない。だが煮え切らぬ三角関係は死へと向かう諦念めいたタナトスが浄化するだろう。そういう無常と…
★★★ 1975年1月6日(日) OS劇場 サバイブするドラマにまでは仕切れず翻弄されるのみの群像劇であるが、主役ヘストンが無為な抗災キャラに徹し切れないのがどうしたって弱い。白昼の災厄を描くハリウッド版ミニチュア特撮は正直、東宝版を凌駕する出来でガセ…
★★★★★ 2017年2月13日(月) 大阪ステーションシティシネマ8 構成が秀でているんだと思う。 サリバンが到着して初対面で即ガチンコが始まる。 有無を言わせぬ完璧な掴み。 クライマックス。 記号が概念と直結する。 世界の仕組みが一瞬にして明らかになる。 …
★★★★ 2016年9月12日(月) 大阪ステーションシティシネマ6 東としては80年代川上皓市と組んだ女を描いた一連作のテイスト復刻にも見えつつ主張しない女優を据えての奇矯話に周回した老成も感じる。平日の午睡のような平穏に包まれ偏執行為にのめりこむ主…
★★★ 1975年6月22日(日) 阪急文化 グッドオールドデイズ的話芸がシネフィル的に嫌らしくも巧過ぎて見とれるのだが、如何にもな大人こどものテイタムには今いち馴染めない。コヴァックスのモノクロ撮影が時に水墨画のように素晴らしく、フォードなアングルで撮…
★★★ 2017年2月13日(月) シネリーブル梅田4 日活ロマンポルノリブート作なのだそうだ。 曰く、制約(何分か毎の濡れ場の挿入)さえ守れば何やっても良かった。 多くの業界人は述懐し、その歴史的意義に触れる。 少なからぬ傑作を残した…と。 まあ、過去の…
★★★ 2016年9月5日(日) MOVIXあまがさき1 瞬間芸に近いワンアイデアコンテンツなのに早くにはっきり見せてしまうのが今風でドライとも思うが作劇的に疑問。で結局それが全き貞子変奏バージョンと知れた先から二番煎じ感に萎える。回避法の説得性無さ…
★★★ 1977年10月2日(日) ダイニチ伊丹 松竹大船の旧来型物語を驚嘆すべき細部のリアリティで絶妙に補完する山田の美質はメインの物語に於いては説明的な回想を値引いても尚効果的だが、武田・桃井のパートではリアリズムはベタついた作為に粉飾される。カメラ…
★★★ 2017年2月13日(月) シネリーブル梅田3 ネオリアリズモの1篇と言われているのだが、煎じつめれば家族・一族の話である。 そのあたり。やっぱヴィスコンティやねと思うのだ。 この流れは「若者のすべて」を経由して「山猫」で結実するわけだ。 共産党…
★★★ 2016年9月23日(土) TOHOシネマズ梅田10 キャーキャー騒いで卒倒しまくる女の子たちは時代の抑圧の合せ鏡で我が物顔の今と比し何といじらしいのか等と余りの退屈さに要らぬ事を考えてしまう。丹念に映像を集めたライブ集成としてのハワード生真面目演…
★★ 1974年6月2日(日) 伊丹グリーン劇場 邦題『爆走!』とつけた割にはワンシーンしかないショボいカーチェイスで、よくもまあってのが御愛敬ではあるが、アリステア・マクリーンの錯綜した原作を相当に未整理で展開するので意味わからない。主演2人もニュー…
★★★ 2017年2月12日(日) MOVIXあまがさき1 スウェーデンでめっちゃヒットした映画だそうだ。 何年か前にヒットしたフランス映画に「最強のふたり」ってのがあったが、あれと同種の何かを感じる。 すごく平易な作りというのもあるが、基本はいけ好かな…