男の痰壺

映画の感想中心です

2017-05-12から1日間の記事一覧

あやしい彼女

★★★★ 2016年4月3日(日)大阪ステーションシティシネマ2 所詮は小娘のお婆ちゃん芸と高を括った観客を一気にかっさらうモールでの母息子とのやり取り。演出は映画以前でコクも何もない凡庸さなのだが、仕掛けられた催涙爆弾が峻烈でそれを茶番に終わらせな…

アメリカン・グラフィティ

★★★★ 1977年7月24日(日) 元映 夜通し光り煌めくローカルタウンはルーカス流『ラスト・ショー』への返歌だったのだろうか。最後の馬鹿騒ぎに繰り出す4人の幼馴染みは実は全くつるまない。わけてもドレイファスの孤独で切ない彷徨はこの映画の肝であった。(ci…

3月のライオン 後編

★★★★ 2017年5月7日(日) MOVIXあまがさき7 クライマックスの後藤との対局に於いて、非ビジュアルな棋板の逆転劇を演出するのに小細工を弄せず斜角構図1本で押し切ったのに好感を持った。 唐突なイジメ挿話の投入が如何にも展開の為にする感濃厚なわ…

蜜のあわれ

★★★★★ 2016年4月4日(月) 梅田ブルグ7シアター5 年寄りの妄想与太話に真摯に取り組んだ結果、キッチュと高尚のレトロモダンな絶妙ブレンド世界が現出。トーマス・マンを眼下に見下ろし飛び越えた世界で変態性も無我の境地に至る。死の気配が漂う金沢の街…

007/ダイヤモンドは永遠に

★★ 1975年8月10日(日) 伊丹グリーン劇場 荒唐無稽に走りすぎて愛想を尽かされ、レーゼンビー起用で更に愛想を尽かされた後の本作。コネリー復帰したが半端な余裕綽々も侘びしく正にシリーズ斜陽の末後感。カースタントとコケティッシュなジル・セント・ジョ…

ある戦慄

★★★ 2017年5月6日(土) プラネットスタジオプラス1 ことが始まる前にご丁寧に登場人物たちを紹介し、件の車両に順次乗り込む。 そして、ことは起こった…。 実に正しく律儀に正統派パニック映画の筆法だ。 確かに戦慄を描いたものであるが、凶事に遭って崩…