男の痰壺

映画の感想中心です

2017-05-19から1日間の記事一覧

無伴奏

★★★★ 2016年3月26日(土) 大阪ステーションシティシネマ11 結局はこの顛末が主人公に何かをもたらしたわけでも無さそうで、寧ろ無いことが成海璃子のノーブル且つ無頓着演技で際立つのが清々しい。自己愛に浸りたいところを回避し得ている。大騒ぎの片隅…

あにいもうと

★★★★ 1977年4月6日(水) 伊丹ローズ劇場 昭和初期の設定を70年代に強引に移植したら兄妹の確執は一層の生々しさを獲得した。草刈が秋吉に牛乳を吹きかけるシテュエーションが白眉。ラストの秋吉久美子は正に独壇場で女優賞も無碍なるかなである。 (cinemasc…

パーソナル・ショッパー

★★★★★ 2017年5月18日(木) 大阪ステーションシティシネマ5 概要だけを語るなら完璧なB級ホラー。 …なのだが、語り口がとんでもなく蠱惑的。 オリヴィエ・アサイヤス。 初見だが、こういう語り口の職人とは思わなかった。 中盤で主人公に登録なしの誰かから…

カンバセーション 盗聴

★★★ 2016年3月27日(日) プラネットスタジオプラス1 匿名性に固執する孤独キャラは良いのだがサックス吹いたり柄じゃない違和感。ポランスキー&ヒッチ風味で作風を一気に変えたコッポラだがアントニオーニに行き着く手前で息切れした。世界が卑小で冒頭…

マイ・ラブ

★★★★ 1977年12月11日(日) 元映 目眩くような歴史の変遷と時代に翻弄される人々をケラー3役とデネ2役のトリッキーで冴えたアイデアと時代ごとのポップスで紡ぐルルーシュの一大転換点となった中期の傑作。後の弛緩した『愛と哀しみのボレロ』の原点とも言え…

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス

★★★ 2017年5月15日(月) 梅田ブルク7シアター2 アライグマの含蓄が半端ない域に達してきて、それだけで楽しい。 しかし、一方で主役の兄ちゃんは何だか影うすい。 そりゃ、父親と息子の関係が主旋律だから、彼はあくまで主人公なのだが、多分こう思ってる…