男の痰壺

映画の感想中心です

2017-08-26から1日間の記事一覧

独裁者と小さな孫

★★★★ 2015年12月21日(月) シネリーブル梅田4 多分に寓話的導入からリアリズム世界になだれこむ訳だが舞踏人形と化した孫の愛らしさと独裁者の意外な処世テクがシビアな現実との緩衝となっている。それでも何万人も殺戮した男は惨殺されるべきとの思いを噛…

事件

★★★★ 1978年9月15(金) アサヒシネマ どこにでもありそうな地方都市での痴情事件をメカニカルな法廷ものとして組立て、尚且つ、事件の中から一種神話的な人間の根元性を抽出し得たと思う。新藤兼人脚本の良さもあるが松坂の情念と永島の生硬さの組み合わせの…

執炎

★★★ 2017年8月17日(木) シネヌーヴォ 恋の形成過程が生半可なので違和感が付きまとう。 山の女と海の男の出会いは幼少期で、あっさりしたもんで、感情の発露は描かれない。 そして、成人してしてからの再びの出会い。 山の落人部落をたまたま訪れた男は女…