男の痰壺

映画の感想中心です

2017-10-28から1日間の記事一覧

GONIN サーガ

★★★ 2015年10月10日(土) 大阪ステーションシティシネマ12 因果といっても傍流の話で何がサーガやねんとも思える偏屈展開のくせに、やたら初作をインサートさせる世間への阿りが潔くない。バージョン劣化が明らかな面子のなか竹中やアンナが良いといって…

夜叉ヶ池

★★★ 1979年11月17日(土) ダイニチ伊丹 冒頭の大干魃とラストの大洪水を海外ロケで強引に繋ぐ映画的一大ハッタリズムは良しとしても魔界の装置が舞台の呪縛に囚われている。何より玉三郎が白雪姫は兎も角、生身の女を演じることに致命的な無理があるのに約束…

霧の旗

★★★★ 2017年10月21日(土) シネヌーヴォ 女の執念を、これでもかとネバっこく描いた点で、増村の「妻は告白する」と双璧かもしれない。 倍賞千恵子の心根を見せないが底にナイフを忍ばせたかのような冷たい表情は絶品。 だが、俺はそこより演出面での山田洋…

非行少女

★★★★ 2015年10月18日(日) シネヌーヴォ お決まりな更生と転落が振れ幅を加速しつつ行き着いた矯正施設での彼女の達観はそれでも心打つ。真の意味での目覚めを描きそれでも尚駅での愁嘆場を経て旅立つ少女の未来に幸あれと思う。自立する女性とダメ男を描く…

任侠外伝 玄海灘

★★ 1979年11月24日(土) 伊丹ローズ劇場 定型演技を繰り広げる安藤、宍戸では既成枠を打ち破るパワーに欠け、物語からは在り来たりの因果話しか感じ取れない。演劇的アナーキズムをスクリーンに焼き付けるには逆説的に周到な映画戦略が要件なのだ。終盤のドブ…

アトミック・ブロンド

★★★★ 2017年10月24日(火) TOHOシネマズ梅田8 シャーリーズ・セロンはよくやっていると思う。 少なくとも「マッド・マックス」よりはるかに良い。 だが、こういう体技のキレが要されるアクションでは、やっぱり天賦の才がものを言う。 ミシェール・ヨーや…