男の痰壺

映画の感想中心です

2017-11-26から1日間の記事一覧

父と暮せば

★★★ 2015年8月22日(土) シネヌーヴォ りえの「おとたん」には泣けるし原田の包容力と慈愛も十全。ジャンケンを巡る挿話は催涙装置がMAXに機能する。だが展開の妙はさほど無く結局は原爆惨禍のメッセージばかりが前に出る。トリッキーな2人芝居の仕…

帰郷

★★★★★ 1979年8月19日(日) ビック映劇 1982年2月23日(火) 三越劇場 反戦と女性の自立という大上段な主題を描き、しかもジェーン・フォンダという女伝道師を主演にそえ、ビートルズからストーンズに至るド真中ポップスを背景音に紛らせ、何たる静謐さでコント…

動くな、死ね、甦れ!

★★★★★ 2017年11月18日 シネヌーヴォ 前半に関しても美点は多い。 イースト菌騒動による学校周りの泥濘の絶望。 スケートを買った直後の夜の池の孤独。 母の醒めた色気と子供に対する思い入れの真面さ。 だが、そういう一寸良いレベルから後半に映画は逸脱し…

リメイニング

★★★ 2015年9月26日(土) 新世界国際 又かと思うPOVだが、そこへの拘りはなくて随所で3人称が挟まれる適当さが良い塩梅。しかし、まあどこぞでか見たような設定・仕掛けの羅列ではある。『ミスト』に通底する終末観だが宗教的な選民思想が根底にあるらし…

カプリコン・1

★★★★ 1978年5月5日(金) 伊丹グリーン劇場 未だ陰謀説も敷衍せぬ時代にこのアイデアがあれば前半はもって当たり前なのだが、後半になり展開がSF色を脱色されても全くダレないのが驚嘆。ローアングル主観カースタントや眼前ヘリ浮上の望遠近接効果。ハイアム…