男の痰壺

映画の感想中心です

2018-05-26から1日間の記事一覧

イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密

★★★ 2015年3月18日(水) TOHOシネマズ梅田7 エニグマ解読の軌跡は幾何学図形やレトロCPの形象の珍奇さで誤魔化され結局決め手はそんなことかいという落胆。文系男子が理系題材を調理したってこの程度かと思う。終盤、大局的非情と性嗜好の露見が錯綜する…

おしゃれ泥棒

★★★ 1980年8月1日(金) 毎日文化ホール 2001年3月2日(月) 動物園前シネフェスタ2 ピークアウトした妖精とマッチョレスな性格俳優では御伽噺は成立しない。ワイラーは鍵やブーメランで冗長なネバリを見せるがベッケルやメルヴィルになろう筈もなく、全篇緩み…

探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点

★★★★ 2018年5月19日(土) 新世界東映 意外なほどに揺らがない信念が貫かれている。 橋本一の演出もダサ図太くていいのだが、やはり古沢脚本がダサ真っ当で芯があるのだ。 これは明らかに「砂の器」へのオマージュなのだろう。 それを、チャカさないのが良い…

イン・トゥ・ザ・ウッズ

★★★★★ 2015年4月4日(土) 梅田ブルグ7シアター5 可愛くも綺麗でもない御伽噺の人物挿話がパロディックに連関する前半が絶妙の端折り具合で、又王道ミュージカルな楽曲の冴えが70年代的芳香なのだが、一転、テロルの連鎖に晒された今に如何に向き合うか…

脱走山脈

★★★★ 1980年10月11日(土) 毎日文化ホール 平和な時代に象連れてアルプス歩いたってどってこと無い。大戦下に敵味方と美女と象の4人と1匹がのどかな山越えをするから刹那的な開放感が極まる。レイの音楽も寄与した。そして、美味しい所を持っていくマイケル…

私はあなたのニグロではない

★★★★ 2018年5月19日(土) テアトル梅田1 アメリカに於ける黒人差別史において、殊更に新たな括目されるべき何かが呈示された訳ではない。 冒頭、原作者であるジェームズ・ボールドウィンが言われたこと。 「何をそんなに悲観的になる?随分と良くなったじ…