男の痰壺

映画の感想中心です

2018-06-24から1日間の記事一覧

アメリカン・スナイパー

★★★ 2015年2月24日(火) 大阪ステーションシティシネマ1 イーストウッド版『グリーンベレー』とまでは言わぬが矢張り9・11を起点とした報復論理で捉えた戦争は自国民の犠牲という帰結への詠嘆では事足りぬ。砦からの脱出ばりのクライマックスも陳腐。イ…

小人の饗宴

★★★ 1980年11月1日(土) 関西学院大学第4別館309号室 虐げられし者は、実は簡単に虐げる者になる。傷ついた駱駝や鶏への嘲笑は我々の日常に潜む本質への痛烈なアンチテーゼと解釈したい。ヘルツォークは全く呵責無い現実認識を観る者に突きつけるだろう。…

終わった人

★★★★ 2018年6月22日(土) 大阪ステーションシティシネマ4 まあ、俺にとって身近な問題を描いた映画ってことなんです。 が、貯金ゼロ・借金いっぱいの俺には悠々自適の日々なんて一生こないんだろう。 それに比べて、この主人公はたんまり退職金もらって、…

風に立つライオン

★★★ 2015年3月14日(土) TOHOシネマズ梅田3 修造キャラが既視的な主人公だが現地ロケの空気は子供達を通じて吹き抜ける。全篇ケニア舞台で貫徹して欲しかったところだがドラマ構築にネタ不足で真木の五島パートが併走する。そして、これが又仄かな諦観を内…

エイリアン

★★★★ 1979年8月25日(土) OS劇場 極北まで行った『2001』から10数年。お子様活劇『SW』と怪物譚の本作でSF映画は周回し伝統に回帰した。贅を尽くした怪奇的でバロックな美術と王道的ショッカー手法とグロテスク趣味が混在し宇宙の静謐と孤独が寂…

夜の浜辺でひとり

★★★ 2018年6月22日(土) シネリーブル梅田4 女性の主人公と振り回される周囲を描いている。 そういう意味でホン・サンス系譜上では「ソニはご機嫌ななめ」の変奏バージョンに見える。 酒を酌み交わしのグダしゃべりがシネマ・ヴェリテ風の逸脱と自走を始め…