男の痰壺

映画の感想中心です

2019-08-20から1日間の記事一覧

天国の門

★★★ 2013年11月9日(土) シネマート心斎橋1 ハーバードの円舞やワイオミング宿場町の過剰な人馬など序盤60分は演出の狂気とジグモンドの採光に彩られ確かに凄い。しかし、東欧移民の『バイオリン弾き』的既視感に懸念を覚えたそばから回収を放棄された物…

限りなく透明に近いブルー

★★★ 1981年7月6日(月) 梅田コマシルバー SEX&ドラッグの成分が希釈されて形骸的なモラトリアム青春紋様が剥き身を曝け出した。映画的表現としてもオーソドックスで破綻も無さすぎで既存論法に呑まれ丸め込まれた。それでも妥協の中に戦おうとした意志と…

沈黙

★★★ 2019年8月18日(日) シネヌーヴォ 原作未読でスコセッシ版の映画は見ている。 俺は、スコセッシが原作をどのように解体したのかわからなかったのだが、この遠藤周作が脚本にかかわった篠田正浩版を見る限り、ほとんどのエピソードは同一であるし、言わ…

遭難者

★★★★ 2013年12月14日(土) 梅田ガーデンシネマ1 カウリスマキ的キャラとズレた会話の間合いも申し分なくオモロイのだが、どうもそれだけではなさそうだ。諧謔や皮肉や詠嘆や諦念に留まらない何か世界が反転するような予兆を秘めている。そういう意味ではブ…

ねらわれた学園

★★ 1981年7月11日(土) 伊丹グリーン劇場 多くの前兆や予感をはらんだ前半が良かったのに後半は崩壊してしまった。まあ、大林としては確信的だったのだろうが、壊し方の好みの問題だと思う。役者手塚真のアナーキーなセンス等見所も少なくはなかった。 (cinem…

あなたの名前を呼べたなら

★★★★ 2019年6月17日(土) テアトル梅田2 恋は障壁があるほど燃え上がる。 なんちゃって、柄でもないこと言ってますが、実際、夫婦であっても、隙間風が吹き出したとき、なにか共通の障壁が出てきて、やむをえず一緒に乗り越えていかないとしゃあなくなる。…