男の痰壺

映画の感想中心です

2019-11-18から1日間の記事一覧

フリーランサー NY捜査線

★★★★ 2013年5月13日(月) 新世界国際劇場 復讐譚的骨子は便宜に過ぎないと思えるほどにプロット毎の即物的叙事性が秀でている。その暗黒の海の底で獲物を窺うデ・ニーロの邪悪は流石の安定だが、白眉はウィテカー。善悪の境界は一元ではない。作り手はイヤ…

ブリキの太鼓

★★★★ 1981年5月22日(金) 三番街シネマ3 自ら成長を止めた割に傍観するだけのオスカルは或る意味歯痒く、歴史に翻弄される欧州地方小国家のメタファーだとしたら、この爛れた性関係ばかりを追った展開はかなりに悪意に充ちて自虐的。外連に充ちたナチスの…