男の痰壺

映画の感想中心です

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

おもひでのしずく

ネタ切れにて終了 以前、入院した折に、あんまりヒマで自分が以前書いた日記を読み返してみたら面白くて時を忘れてしまった。 って何自画自賛しとるねんって話なのだが、多分、他人が読んでもおもろないんやろなとか思ったりもする。10年前の自分がどうい…

おもひでのしずく (2012年6月16日 (土))

※おもひでのしずく:以前書いたYahoo日記の再掲載です。 三島由紀夫と便 ※注 又も便に関する話だから、食事中の方は読まないで下さい。 前にも書いたとおり便通がいい俺なのだが、ごくたまにそうでもないときもある。どうにも、出が悪く、顔を真っ赤にしてう…

アジアの純真

★★★★ 2011年12月10日(土) 第七藝術劇場 全肯定には躊躇するが、少なくともマスで醸成された言説を全否定し、且つ強固な自己反省を携えつつ世界に牙を向くという正しい在り様には賛同。大島・若松的な気骨はキューブリックなアイロニーに至る。全般粗いがロ…

デストラップ 死の罠

★★★ 1983年10月22日(土) 高島屋ホール 裏の裏の裏の繰り返しみたいな直線的ひっくり返しではなく待ち構えてる観客の裏はかけない。付加される映画的情緒も決定的に足りルメットの演出はどうにも緩く精彩を欠く。『十二人』の頃のエッジの効いたキレは望めな…

少女ムシェット

★★★★★ 2020年11月17日(火) テアトル梅田1 ブレッソンをそんなに見てるわけではないが、これは今まで見た中でベストであるし、今年見た旧作の中でも最上位に置くだろう。 貧乏で悲惨ということを映画はけっこう好んで取り上げる。そして、この主人公の少女…

おもひでのしずく (2012年5月26日 (土))

※おもひでのしずく:以前書いたYahoo日記の再掲載です。 金環蝕と便 ※注 便に関する話だから、食事中の方は読まないで下さい。 俺は便通が良い。朝起きて、食事をする前に出るし、場合によっては食後にも、もう1回出る。そのあと、仕事先に行っても出ること…

メカニック

★★★ 2011年12月23日(金) トビタシネマ 性急にマニュアル的過ぎ心に何も留まらず過ぎていく展開の味気無さ。相変わらずベン・フォスターは一見いかがわしいが実は腰が据わったキャラで十全だっただけにステイサムの孤高に成りきれない温さが惜しまれる。ウ…

日本春歌考

★★★ 1983年12月17日(日) 伊丹ローズ劇場 春歌は切欠に過ぎず展開されるのは世代間のイデオロギーの相克。討つ側の先鋭であった大島が伊丹に代弁させた討たれる側に立つというジレンマは未解決のままアナーキズムにすり替えられる。建国記念デモという時事的…

そんなアホな 幼年期の終わり2

何がって、飲み屋で食う飲むときのみ瞬間的にマスク外して、食って飲んだら即マスクつけなさいって話で、そんなん無理っしょ。 だって、そういうときって、飲む食う話す笑う泣く管巻く喚くが不可分に混然となってるもんだから。 いやいや、だからそれを分離…

おもひでのしずく (2012年4月16日 (月))

※おもひでのしずく:以前書いたYahoo日記の再掲載です。 マインドコントロール 何ヶ月か前のことだが、マインドコントロールという言葉が世間を賑わせた頃、俺は会社の女の子と、そのことをネタに話していた。 「そう言えば、こないだ、ネットの映画サイトで…

アジョシ

★★★ 2011年12月10日(土) 新世界国際劇場 主人公と少女の関係が表面上ベタついていないのが救いなのだが、結局、心根ではメロウな野郎であることが嘘臭い。ゲスな兄弟とその配下の超プロなタイ人傭兵という敵キャラ配置も最早見飽きた感がある。警察の介入…

荒野の決闘

★★★★★ 1983年12月7日(水) 阪急シネマ 散髪後にボーッと柱に足をかけて椅子をくゆらすフォンダの風情に感じる束の間の安息やクレメンタインとの慣れないダンス。肺病のドクや悪たれ親爺クラントンも各々味わいあるが、この映画に描かれた男たちの安らぎには涙…

さくら

★★★★ 2020年11月15日(日) MOVIXあまがさき3 昔、原作を読んだ覚えがあるがほとんど忘れてました。 父母と長男・次男・長女の5人家族の一家の変遷史であり、次男が大学生になった現在から過去に遡及していく。 家族がひとつであった幼少期があり、子…

おもひでのしずく (2012年1月14日 (土))

※おもひでのしずく:以前書いたYahoo日記の再掲載です。 机上の空論 昨年の暮れも押し迫った30日。俺は頼みごとがあって、先輩と会って飲んでいた。「いや、ちょっとね、最近ショックやってんやんか」「何が」「こないだ、カミさんと下の子と3人で『ミッ…

劇場版 目を閉じてギラギラ

★★★★ 2011年12月10日(土) 第七藝術劇場 非暴力主義でナマな哀川に魅力はないが、多くの脇キャラの逸脱の連鎖が吸引力を持続させる。政岡泰志の狂気や三浦誠己の案外な腰の座りや水先綾女の無意味なエロスや永澤俊矢のダサ格好悪さや杉山彦々のふてぶてしさ…

彼岸花

★★★ 1983年12月16日(金) ビック映劇 1992年2月9日(日) 日劇シネマ 頑なに自我を通す親父佐分利信が、後期小津作品の中ではとりわけ融通の利かない男で、枯淡の域には未だ遠く、小津の「赤」を偏重するカラーへの異様な拘泥と合いまり息苦しい。山本富士子が…

罪の声

★★★ 2020年11月7日(土) TOHOシネマズ梅田9 力作なんでしょうが、もひとつ熱くなれないのは何でやろとずっと考えてたんですが。 この映画と同様の「グリコ・森永事件」をモチーフにした作品で「レディ・ジョーカー」ってのがありました。当時、映画を…

おもひでのしずく (2011年12月23日 (金))

※おもひでのしずく:以前書いたYahoo日記の再掲載です。 承知しましたじゃねえよと森田芳光のこと この1週間というもの何十回聞いただろう。「承知しました」という台詞。家でも会社でも、どいつもこいつも…。 「おい…お前や、どないすんねん。今月坊主やな…

ベスト・キッド

★★★ 2011年12月23日(金) トビタシネマ 何よりジェイデン君の真直ぐな子にしか見えぬ立ち居振る舞いや眼差しに射られ、観ながら号泣する親爺ウィルが自ずと脳裏に浮かぶ程の素晴らしいタレント。勿論嘗てのサモ・ハン化したかのようなジャッキーも良い。た…

迷走地図

★★★ 1983年11月16日(水) 伊丹ローズ劇場 派閥抗争を形成する金や人脈やカリスマな扇動力や更には人知不可侵の力学やそれを司る闇は所詮伺い知れず平明なスキャンダルに収斂してしまう。過度な期待は端から持っちゃいないが、やっぱり物足りない。闊達な演出…

ザ・ハント

★★★★ 2020年11月13日(金) TOHOシネマズ梅田10 トランプがクソミソに言って上映を差し止めようとしたらしいが、どうもよくわからない。 だって、これは、リベラルのクソ富裕層が12人の貧困保守(?)を拉致って殺戮を楽しむ映画で、言うなれば反ト…

おもひでのしずく (2011年11月26日 (土))

※おもひでのしずく:以前書いたYahoo日記の再掲載です。 大阪地方選挙前夜 ~破壊衝動の鎮静~ 数週間前のことだが「いや~うちどないしょう!」会社の事務所のとなりの部屋でババアどもがくっちゃべってる。「丸山さんやめはってんて…どないしょう」大阪府…

ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル

★★★ 2011年12月25日(日) MOVIXあまがさき7 アクション連鎖とコンゲーム的丁々発止が同期するドバイシークェンスを頂点に映画は停滞色が強まる。レアの退場も痛かった。以降、映画はエロスとバイオレンスが廃され挙句お子様映画化し、スペクターもど…

夏の嵐

★★★★ 1983年12月22日(木) 伊丹グリーン劇場 ヴィスコンティのマゾヒスティック志向がリアリズムからバロックへの手法の変遷と同期し一大転換点となった。冒頭に持ってきたオペラ観劇シーンが基調を確定し中身に欠ける泥沼の愛憎劇を崇高なまでに高めている。…

ポンペイ最後の日

★★★ 2020年11月7日(土) プラネットスタジオプラス1 このタイトルを聞いて、ある程度のシネフィルが思い浮かべるのは、セルジオ・レオーネが「荒野の用心棒」の前に撮ったとかいうのがそういう題名だったなってことなんですが。 それではありません。 タイ…

おもひでのしずく (2011年10月9日 (日))

※おもひでのしずく:以前書いたYahoo日記の再掲載です。 曇天下の永遠 幼稚園3年間と小学校6年間の合計9年間が2人で2歳差であるから11年間。苦役に等しい子供の運動会観戦であったが、先週、下の子の6年生の運動会が終わり、俺は解放された。何が嫌…

聯合艦隊司令長官 山本五十六

★★★ 2011年12月23日(金) 梅田ブルク7シアター1 真珠湾までは五十六語録もロジカルだし、現在進行形の日本の合わせ鏡として意識され尽くした拘りにも同意する。しかし、ミッドウェイ以降に「どうすべきか」の返答は結局無く諦めの挽歌として閉じるしかな…

スター・トレック2 カーンの逆襲

★★ 1983年10月23日(日) 新世界国際 明らかに胡散臭い世界であっても己が世界に引き寄せ門戸を開放しようとしたワイズ版とは違い喜々として埋没していってる。当然この世界の良さは俺には理解不能だし理解したいとも思わない。ニッチな層に的を絞ったシリーズ…

朝が来る

★★★★★ 2020年11月6日(金) TOHOシネマズ梅田10 今まで河瀬直美のことを、どうしても斜め上からしか見れない感じがしていて、それは、女性というアイデンティティをあまりに前面に出してそこに依拠した作風であることから、やたらな海外での高評価も、…

おもひでのしずく (2011年8月13日 (土))

※おもひでのしずく:以前書いたYahoo日記の再掲載です。 過渡期の暗黒史観 米国債が格下げされて株や為替が乱高下しているが、こんなもんは序章に過ぎないだろう。遥かローマ帝国の時代から直近では大英帝国→アメリカ帝国へと委譲された覇権主義の流れが、歴…