男の痰壺

映画の感想中心です

2021-02-09から1日間の記事一覧

白いリボン

★★★★ 2010年12月25日(土) テアトル梅田1 一見連関しない悪意の連鎖が不穏な空気に辛うじてとどまる作劇意図はある意味明快ではあるが、意図された説話が神話領域へ解き放たれるには至らなかった。逆説のロマンティシズムを担うニクヴィストクラスのモノク…

スター80

★★ 1984年9月23日(日) ニューOS劇場 完全に干涸らびた題材を干涸らびた手法で撮るという敗残の趣さえ漂うフォシー末期の作。思えば『オール・ザット・ジャズ』が運の尽きだった。アレン位の才覚があったればと思うニクヴィスト起用も今更の趣で侘びしい。…

KISS&KILL キス&キル

★★★★ 2010年12月11日(土) TOHOシネマズ梅田5 申し訳に南仏から発端された物語世界が、結局はご近所戦争的ミニマム世界に限定されちまう半端さも、ヘイグル嬢の熟女的ケツの座りの良さに誘われる不条理の快楽に委ね雲散霧消する心地よさ。ローアングル…

ヤクザと家族 The Family

★★★ 2019年1月29日(金) TOHOシネマズ梅田9 時代の変遷の中で朽ちていくヤクザ組織の挽歌ってことなのだが、その朽ちて行くってことの中に古き良きものが潰える美学みたいな常套のテーマは差し込むことはできない。 だって「反社」なんだもん、ってわ…