男の痰壺

映画の感想中心です

2021-03-17から1日間の記事一覧

制覇

★★★ 2010年5月8日(土) トビタ東映 制覇の後の高位安定期の沈滞を描き、それが瓦解し行く直前で終えるという反ドラマトゥルギーに対し、任侠・実録・OVのごった煮に岡本暗黒街まで混じえた見境無きキャストの混沌が魅せる。しかし、結局は茉莉子がかっさ…

殺意の香り

★★ 1985年4月14日(日) 大毎地下劇場 謎の金髪美女や精神分析的アプローチを散りばめ否が応でもヒッチコックを想起させるのだが、違うのは主役2人に華が無く地味臭いこと。何を描くかではなく、どう描くかに主軸を置く映画作りはベントンの柄じゃない。遊び…

告白

★★★★★ 2010年6月9日(水) TOHOシネマズ梅田1 現代の混沌と閉塞を論じるには終盤の安易とも言える解題的展開には疑問を覚えるが、一方で冴え渡る巧緻な技巧と詩情は絶頂の森田や市川準をも凌駕する。そして、浮上するトリアー的破壊神松たか子と反転し…

シン・エヴァンゲリオン 劇場版𝄇

★★★ 2021年3月9日(火) TOHOシネマズ梅田3 冒頭のパリでの見せ場が、全く意味不明の映画的な牽強付会ハッタリズムで素晴らしい。これは「Q」と同じである。 が、素晴らしいのはそこだけであった。 この半年で新劇場版3作を見たのだけが、俺の知り得…