男の痰壺

映画の感想中心です

2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

カポーティ

★★★★ 2007年1月20日(土) 新世界国際劇場 主人公が取材を通して犯人と同期していく様は、台詞で語られているほどには掘り下げられているとも見えないのだが、カンザスの片田舎の時代の空気を表出したカメラと緻密な演出、そしてホフマンの計算され尽くした…

暴走機関車

★★★★ 1991年3月3日(日) トビタシネマ 異常な刑務所長に抗するにヴォイトが切れて微妙に逸脱するあたりに通常ではないドラマトゥルギーが発生する。極寒のシベリアを暴走する重機関車上の望遠でとらえられた人影。その剥き身な生々しさだけで興奮しちまう。妥…

どろろ

★★★ 2007年1月27日(土) ナビオTOHOプレックス6 48ヶ所のパーツを失った子供が何とか成人したにしては怨念も虚無も孤独感も不足で妻夫木は快演してるが物足りない。それを突き詰める想像力が製作者に不足しており素晴らしい終盤が勿体ない。殺陣も今…

ロマン・ポランスキー Roman Polanski

生年:1933/08/18 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hat…

スティーヴン・チョボスキー Stephen Chbosky

生年:1970/01/25 kenironkun.hatenablog.com

霧の中の風景

★★★★★ 1991年3月23日(土) 祇園会館 引きの画の呪縛から解き放たれたアンゲロプロスは饒舌からほど遠い地平で神話と物語の均衡点に奇跡的に降り立った。グエッラのアントニオーニとの共闘作業の最善の形での復刻。厳酷な風景の中のドラマに差し込む微かな温度…

SHINOBI

★★★ 2007年1月6日(土) トビタ東映 取り敢えずは胡散臭い術を使う忍者がやたら出てきて体面を保ってはいるが、悲恋を描きたいならとことんやったれやと思う。木偶の坊が演じるそれはゴミに等しい。デジカメの甘いフォーカスと毛唐文字を交えたハッタリ字幕…

炎上

★★ 1991年1月26日(土) 毎日文化ホール この薄暗い画面の連続の中に反俗世の象徴たる主観的絶対美としての驟閣寺は一片たりとも垣間見えないので、主人公の懊悩がどうにも説明不足で薄っぺらい。結果、それを消滅させ自らも消えるという滅びの美学は陰々滅々…

デヴィッド・クローネンバーグ David Cronenberg

生年:1943/03/15 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hat…

マー・ジーシアン Zhi Xiang Ma

生年:1978/03/01 kenironkun.hatenablog.com

婦唱夫随 暗黒の大阪5区

公明・共産・れいわ・かごいけじゅんこ 毎度のことだが、俺の住んでる大阪5区では、維新も自民も公明との選挙協力で候補者を立てません。加えて今回の野党1本化で立憲や国民もいない。で、上記の4候補でどこに入れるかなのだが。 正直、有権者を愚弄して…

マリー・アントワネット

★★★★★ 2007年2月10日(土) 三番街シネマ3 従容と運命に従い局面ごとには真摯に向き合い、それでも悩み放蕩で自分を維持し束の間の安寧には身を委ねる。仏革命のワンサイドな描写に終始しようともコッポラの衒いのない素直さをこそ賞賛したい。正直キルステ…

オペラ座の怪人

★★★ 1991年2月24日(日) 新世界国際劇場 丁寧な作りではあるが至近の2作が音楽を前面に出し物語は叩き台に過ぎなかったのに比し直球勝負で今更感を拭えない。付け足し程度のタイムスリップネタは効果も無く、どうせなら完全スプラッター化するくらいのサバけ…

あゝひめゆりの塔

★★★ 2007年1月20日(土) 日劇会館 乙女気分が横溢する前半が良い。そこに「対馬丸」の悲劇を挿入して戦火の切迫を巧みに構成している。しかし、今井版と同期する後半は力は入ってはいるが所詮はステロタイプとなり且つ拡散してダラダラ長い。描写を少女たち…

ダグ・ライマン Doug Liman

生年:1965/07/24 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

古沢憲吾 Kengo Furusawa

生年:1919/03/30 没年:1997/01/16 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

最後の決闘裁判

★★★ 2021年10月21日(木) TOHOシネマズ梅田10 粗野で豪放磊落な田舎騎士をマット・デイモン、女たらしの二枚目成り上がり騎士をアダム・ドライヴァーって、ちゃうやろのキャスティングだが、見せ切ってしまう2人のキャリアはさすがだと思う。 制作・…

ドン・サバティーニ

★★★1991年3月3日(日) トビタシネマ ブランドの自家パロディは気恥ずかしいを通り越し自虐的で侘しい…のだが、動物ネタの弾けなさも致し方ないという弛緩世界で、結局その自虐しか見所無い微温コメディ。全般な作りは、まあ普通に良く出来ていて退屈はしない…

それでもボクはやってない

★★★ 2007年2月10日(土) ナビオTOHOプレックス8 常套句のように言われるTVのルポで充分…が聞こえてこないのも不気味だが、判決を述べる判事の見解は隙がなく冷徹な視線ではある。ただ、その程度のものを期待していたのではない。このアプローチなら…

ザ・トレイン

★ 1991年2月24日(日) 新世界国際劇場 80年代に量産されたパチもん伊ホラーの中でも屈指と言えるつまらなさ。汽車出せばその走行ダイナミズムが取敢えずは映画に疾走感を付与してええ筈なのに全くありません。寧ろそのチンケさに心寂しくなり出鱈目さに気力…

アナトール・リトヴァク Anatole Litvak

生年:1902/05/10没年:1974/12/15 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

鄭義信 Yoshinobu Tei

生年:1857/07/11 kenironkun.hatenablog.com

ヒストリー・オブ・バイオレンス

★★★★★ 2007年2月17日(土) トビタシネマ 巻頭からの唯ならぬ気合い。調和的な家庭は介入する暴力と如何様に均衡を見出すか。その答は永遠に見出すことはできないという詠嘆。『わらの犬』を想起したし、ペキンパーイズムが随所に溢れる突発的殺戮シーンに痺…

われに撃つ用意あり

★★ 1991年3月17日(日) 天六ユウラク座 過去に縋るしかない敗残者たちが1人の少女の為に今一度戦うわけだが、若松には余りに真っ当すぎるドラマトゥルギーで、何を間違ったかダサい情緒に支配された救いがたい展開。論理に基づいた筈の闘争の行き着く果てが…

ジャケット

★★★ 2007年1月20日(土) 新世界国際劇場 独り善がりな設定は独善的なまでのオリジナリティで担保しないと見るに忍びない。この映画は時空を横断する前提・手段をイメージできていない。ただ、終盤の畳みかけるような展開に若干心揺さぶられるが、所詮は既存…

フィリップ・ド・ブロカ Philippe de Broca

生年:1933/03/15没年:2004/11/27 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

リチャード・リンクレイター Richard Linklater

生年:1960/07/30 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

ウェンディ&ルーシー

★★★★★ 2021年10月24日(日) シネヌーヴォX ケリー・ライカートって知りませんでしたが、処女作が1994年ですからキャリアは20年以上なんですね。遅ればせながら知り得で良かった思います。 車で放浪する女性ってことで、今年の前半の話題をさらった「…

フォード・フェアレーンの冒険

★★★★ 1991年3月21日(木) 新世界国際劇場 何事も極めることで善悪の彼岸を越え透徹した境地に至る。グレイという低能毒まみれのエグキャラが統御されこれほどの佳作に仕上がったのは同レベルのバカハーリンと何かがシンクロしたからだ。そういう意味で映画史…

ONE PIECE ワンピース エピソード オブ アラバスタ 砂漠の王女と海賊たち

★★★ 2007年3月3日(土) 梅田ブルク7シアター2 長大な物語をブッタ切った感が拭い難い。それくらいにアラバスタ王国をめぐる王とクロコダイルの確執や王女ビビと家臣たちの物語を見たいと思った。前作『カラクリ城』よか数段マシだが原作読めでは甘えだろ…