男の痰壺

映画の感想中心です

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

アレックス・ガーランド Alex Garland

生年:1970/05/26 kenironkun.hatenablog.com

(500)日のサマー

★★★★ 2010年1月23日(土) シネリーブル梅田2 時制の往還が意味あるとも思えず、弾け不足な似非ミュージカルも半端で、結局は身も蓋もない展開なのだが、兎に角乗りがいい。そして、主演2人。わけても大して可愛くない不思議ちゃんキャラのズーイー。彼女…

インディア・ソング

★ 1987年4月5日(日) SABホール ド素人がアラン・レネしましたって感じで、さっぱり訳わからん上に、映画的美が決定的に欠如している。退廃し滅びゆく階級に対し耽溺し切っているので興味さえも涌かない。コンセプトだけでは映画は成立しないのだ。担保す…

好色一代男

★★★ 2010年1月5日(火) 梅田ガーデンシネマ2 チャラな生き様が何時しか権力に抗しチャラだから命をも平気で賭す。そこにこそ全てを注いで物語を構築して欲しい。前半の世之介は不動のポリシーを持ってはいるが自己完結してる。解き放たれよ!と熱く説くの…

パク・チャヌク Chan-Wook Park

生年:1963/06/23 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

ウィリアム・キャッスル William Castle

生年:1914/04/24没年:1977/05/31 kenironkun.hatenablog.com

アローン酒場

「あ、ろ〜ん、ぼくらは〜、あ、それぞれの、お、はなを〜」 「…なんだ?」 「だいて〜、え、うまれた〜、あ、めぐりあう〜、う、ために〜」 「そんだけコブシきかせたんじゃB’zもド演歌だね、どうしたんです、珍しく歌なんか歌ったりして」 「どうもこう…

ブロードウェイのダニー・ローズ

★★★★★ 1987年9月13日(日) SABホール 振り回されキャラの善性がレモンを当てたかの如きペーソスから匂い立つ点で正しくワイルダーへのリスペクトだしギャグやスラプスティックの匙加減も正鵠を射る。『カメレオンマン』で発芽した語り口としての実しやかな…

赤と黒

★★★★ 2010年1月23日(土) テアトル梅田2 パノラミックな歴史的視座は無く冗長とも言えるが、何時しかそのテンポが癖になりそう。屋敷の廊下を行きつ戻りつのダリューの逡巡とルアルディの近代的お嬢キャラの2分された展開の異なる味わい。主客が転倒する…

ダブルボーダー

★★★ 1987年5月7日(日) 友楽会館大劇場 人生真反対に進んで挙句、国境を挟んで対峙する2人の物語が、もう1つのベクトルが加わり見せ場を持ってかれてどうでもよくなった。加えて各所の詰めが甘くてアクションも締まらない。劣化『ワイルドバンチ』な終局に…

キャロル・リード Carol Reed

生年:1906/12/30没年:1976/04/25 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

荻上直子 Naoko Ogigami

生年:1972/02/15 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

かいじゅうたちのいるところ

★★★★★ 2010年1月27日(水) 梅田ブルク7シアター4 正直、島での物語が少年の魂の救済に寄与する枠組みは見えてこない。が、この愛と孤独にのたうつ者たちのコミューンの崩壊と再生譚は60年代カウンターカルチャーの愛すべき芳香に充ちている。キャロルの…

暗殺の森

★★★ 1987年11月23日(月) 三越劇場 トラウマから逃げるためにファシズムに傾倒し命ぜられるままに暗殺に手を染める。そういう主人公の受け身人生が感情を排した観察眼で取り上げられるのだが、一方で耽美的な映像やデカダンな意匠にここぞとばかりに傾注する…

誰がため

★★★★ 2010年1月23日(土) テアトル梅田2 見誤った革命路線の末端の殺戮因子として「新撰組」に於ける「人斬り以蔵」的無知蒙昧な男達が初っ端から追いつめられ行き場のない袋小路で虚無と冷たい汗にまみれ自壊していく。カタルシス無き負け戦の野垂れ死に…

シェーン・ブラック Shane Black

生年:1961/12/16 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

白石晃士 Kouji Shiraishi

生年:1973/06/01 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

サンドラの小さな家

★★★ 2021年4月19日(月) 大阪ステーションシティシネマ8 シングルマザーが親子で住めるまともな家を希求して一念発起、独力で家を建てちゃう。的な絵空事ムービーでないのはいいんですが、結局は何から何まで人様のおかげやんか。ってのもまあ、人の善意っ…

マクベス

★★★★★ 1987年12月20日(日) シネマ温劇 ラストはこのときのポランスキーの心境を伺わせる陰惨なまでの悪夢的描写。完全に彼岸の縁に立った男にしか成し得ない代物。血塗られた物語が痛々しい。ギルバート・テイラーの見る者を冒頭から圧倒的に世界に吸引する…

カティンの森

★★★ 2010年1月28日(木) シネリーブル梅田2 深度ある撮影と真摯で節度ある演技。時系列に単線な展開の前半は良い。しかし、「その時」を経過し分散された物語は暗澹たる閉じた過去と未来へとのみ向けられる。それが悪いとも思わないが、なら収斂する作劇無…

プラトーン

★★★ 1987年5月31日(日) 友楽スカラ座 何時どこから弾が飛んでくるか判らないジャングル戦の強烈な臨場感があるが、ボンボンが社会勉強でちょっとだけ覗いて見ましたベトナムって感じが、この映画を真の感銘から遠ざけている。しかし、それは又ストーンの誠実…

デイミアン・チャゼル Damien Chazelle

生年:1985/01/19 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

ジャック・スマイト Jack Smight

生年:1925/03/09没年:2003/09/01 kenironkun.hatenablog.com

4ヶ月、3週と2日

★★★★★ 2010年2月4日(木) 天六ユウラク座 不安と焦燥と苛立ちと遣り場無き怒りにまみれた1昼夜の顛末。直裁に呈示される剥き出しの女の生理は即物的な余りハードボイルドに近似しゆく。崩壊の臨界で踏みとどまった主人公は真夜中の彷徨の果て狂騒の対岸で…

ラウンド・ミッドナイト

★★ 1987年9月13日(日) SABホール 雲上人と簡単に仲良くなるので有難みがない。起点がなければ最後も結び切れないし途中だって転がらない。有名プレイヤーとの凡庸な交流譚以上のものではない。ジャズが好きでムードに酔えればそんなことどうでもいいのか…

おとうと

★★ 2010年2月5日(金) 梅田ブルク7シアター1 若い2人やホスピス周辺など多くの点描される脇キャラは相変わらず素晴らしいが、肝心の鶴瓶が可愛くないのが救いがたい。それを又今更の寅次郎のトレースとして出す山田には慢心した権威臭さえ感じた。シスコ…

アーサー・ペン Arthur Penn

生年:1922/09/27没年:2010/09/28 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

トッド・ウィリアムズ Tod Williams

生年:1968/09/27 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

BLUE ブルー

★★★★★ 2021年4月11日(日) MOVIXあまがさき1 持てる者持たざる者の話は「アマデウス」とか色々あるんだろうけど、ギラついた嫉妬を内向させて終ぞ現せない男を描いて得も言われない深々とした味わいがある。本作のサリエリを演じた松山ケンイチは独壇…

ファニーとアレクサンデル

★★★★★ 1987年12月30日(水) 大毎地下劇場 並の集大成ではない。遥か処女脚本『もだえ』に遡上しリライトされた聖職者への嫌悪を明示し決別し、自己を否定し解放する。で、およそらしからぬ豊饒が現出した。その決意こそがもたらした圧倒的映像力。ニクヴィス…