男の痰壺

映画の感想中心です

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

マイ・ブルーベリー・ナイツ

★★★★★ 2008年4月19日(土) TOHOシネマズ梅田5 青臭いセンチを無邪気なまでのゴリ押しで貫く『恋する惑星』の頃と変わらぬ一貫した世界観に清々しささえ覚える。最初はウザいだけのノラ・ジョーンズがキュートな女へと変貌する様に物語的担保はシンプル…

トイ・ソルジャー

★★★ 1991年10月13日(日) 新世界国際劇場 常道から半歩踏み越えた設定を編み出すコープ脚本の練達とペトリー演出の堅実は安定の強度なのだが、細部では所詮ガキ映画なので半端に緩くなり、寧ろガキにやられるテロリストに肩入れしたくなる。それが金持ちや政…

ジョン・キャメロン・ミッチェル John Cameron Mitchell

生年: 1963/04/21 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

イ・ソクフン Suk-Hoon Lee

生年:1972/01/06 kenironkun.hatenablog.com

モード家の一夜

★★★★ 2021年7月22日(木) テアトル梅田2 これは、2日にわたり違う女と2人きりで一晩過ごすチャンスに恵まれながらなーんにもなかった男の話。 というと身も蓋もないですけど、ロメールは哲学や宗教の言句を会話の中に散りばめるというレトリックで曰くあ…

パラノイドパーク

★★★★ 2008年4月19日(土) テアトル梅田1 何も主張せず状況だけを切り取って散文的であることに徹するようにも見えるが、文字通りの普通の良い子をこうも完膚無きまでに体現されると観る者は肩入れせざるを得ない。そのキャスティングにサントの主張が凝縮…

浪華悲歌

★★ 1991年11月9日(土) 高槻セントラル 確かに先駆的だったのであろうが、教科書的知識で判断したくはない。ルーティーンそのものの物語に於いても何かしらの凌駕し難い煌めきを保持するのがマスターピースの条件だとするなら、ほとんど無いと言うしかない。(…

フィクサー

★★★ 2008年4月19日(土) TOHOシネマズ梅田10 参照したという70・80年代映画の内『ネットワーク』的物語構造と『評決』的キャラのリミックス。鳥瞰的に社会悪を燻しだす気もなく主役3人の浅い相克に終始するだけで、悦に入るクルーニーも虚しい限…

キム・ジウン  Ji Woon Kim

生年: 1964/05/27 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

アンディ・ムスキエティ Andy Muschietti

生年:1973/08/26 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

サクラより愛をのせて

★★★ 2021年8月15日(日) シネヌーヴォX なんでも「人間いじめシリーズ」とかの1作らしく、いじめ言うてもマナー悪い奴をサクラいう中年オバハンがいたぶり倒すてな内容です。桂朝丸(現ざこば)の語りに合わせてプレスコしたものが今作含めて4作品ほどあ…

プロジェクト・イーグル

★★★ 1991年10月20日(日) 新世界国際地下劇場 和洋中揃い踏みな女3人引き連れて悦に入るジャッキーのお気楽アドベンチャー。見てる方は本人が喜んでるほど楽しくないのが難点だが、一応の見せ場は間断しつつも挟み込まれ、最後はジャッキーのキートンへの傾…

王妃の紋章

★★★ 2008年4月24日(木) 梅田ピカデリー4 過剰な装置と原色の氾濫の中で男と女と親と子が繰り広げる骨肉の相克がイーモウの極北かと思わせる前半は傑作だが、後半、狂気にまで至る越境ぶりも劇画チックな殺陣に埋没し廉価な茶番に堕す。惜しいとしか言えな…

魔術師

★★★ 1978年10月8日(日) SABホール トリッキーで暗喩に富んだ最高の設定で演出もここぞとばかりに怪奇趣味を惜しまないが、反権威を謳うのに搦手から行きすぎてにどうにも統一感がなくて徹底してない甘さがある。それがベルイマンの複層性なのだろうが哄…

トラヴィス・ナイト Travis Knight

生年:1973/09/13 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

ハーバート・ロス Herbert Ross

生年: 1927/05/13没年: 2001/10/09 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

キネマの神様

★★★★ 2021年8月16日(月) MOVIXあまがさき1 災厄によって撮影が中断し主演俳優が交代するという経緯が、驚くほど「東京家族」と相似である。そういう、謂わゆるケチがついた成り行きは、得てして創作者からエネルギーを奪い「もうやーんぴ」となりが…

ミスト

★★★★★ 2008年5月10日(土) TOHOシネマズ梅田6 キング初期傑作の完膚無きまでの映像化完成形。予断の範疇の臨界を微妙に行き来する出来は絶妙としか言えない。ハリウッド商業コード内で途轍もない絶望地獄を現出させたしたたかさ。ラストはギリギリの妥…

ダンス・ウィズ・ウルブズ

★★★★★ 1991年11月2日(土) 新世界国際劇場 孤独な魂が越境する。真の理想的生き方を得る為に何かを捨てることを納得性をもって描くに十全な配慮と時間配分が為されている。痛みを伴う惜別に憧憬と諦念を感じて久しく見なかったピュアな感動を覚えた。コスナー…

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド

★★★ 2008年5月10日(土) TOHOシネマズ梅田8 そういう風に物語が収斂するように仕組まれているとも見えなかったし、そうだとしても在り来たりな顛末にしか見えない。ディテールへの拘りは強固と浅薄を歪に往還しデイ・ルイスの演技も同様。なんかしっく…

ロイ・アンダーソン Roy Andersson

生年: 1943/03/31 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

ジョン・ミリアス John Milius

生年: 1944/04/11 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

★★★★ 2021年8月15日(日) シネヌーヴォX 8分の短篇だからこそ狭雑物ゼロで禍々しさが強烈だ。 実の息子を喰らおうとするまで堕ちる暗黒鬼道の深淵が一切の説明もなく提示される。 憐れみや同情や言い訳などない堕ちた者は朽ちるべしのハードボイルド。 蒔…

山椒大夫

★★★ 1991年11月16日(土) 高槻松竹 児童向け教本のような日本版「母を訪ねて」を幾ら豪華装丁で映画化したって、そこに何の新解釈も見られないのでは退屈だし又徒に長い。普遍的な題材故の解りやすさが西洋受けしただけとしか思えない。(cinemascape) keniron…

丘を越えて

★★★ 2008年5月20日(火) 梅田ブルク7シアター1 コンプレックスに苛まれながらも一応は生き様を貫徹する西田・西島の男勢に比して千鶴ちゃんは一貫してないのだが、可愛いから許せてしまうのが困ったもんだ。デジタルのチープな画質も厚い役者陣(余・嶋田…

必殺4 恨みはらします

★★★ 1991年10月20日(日) トビタ東映 ルーチンワークの原TVシリーズに映画界に於けるルーチンワーカー深作が得意の傾いた意匠てんこ盛りの骨太さを織り込み対価に見合うものにはなっている。見合わないクソ劇場作があっただけに、やけに上作にも見えるが実…

マイケル・ウィンターボトム Michael Winterbottom

生年: 1961/03/29 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

田口トモロヲ Tomoro Taguchi

生年: 1957/11/30 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

ジェシー・ジェームズの暗殺

★★★★ 2008年5月24日(土) 新世界国際劇場 冗長とも言えるが敢えてアンゲロプロスのようだと言ってみれば深淵にも思えてくる。少なくともリアクションではなく場の空気を描こうとしたのは間違いない。それが成功したシーンは心底堪らないが、でないシーンは…

シザーハンズ

★★★ 1991年11月2日(土) 新世界国際劇場 手が鋏というアイデア以外は伝統的な人造人間の哀歌として程好く規範に収まって何一つ逸脱するものがない。それを、ご丁寧に御伽噺めいた説話として封じ込めるあたりにバートンの確信ぶりが伺えるが、少し引く。(cinem…