男の痰壺

映画の感想中心です

2022-01-01から1年間の記事一覧

ケン・ジロッティ Ken Girotti

生年:/// kenironkun.hatenablog.com

薔薇の葬列

★★★ 1999年8月1日(日) シネヌーヴォ梅田 ギリシャ悲劇を基盤に置いたものの、パッションの表出は文字の挿入や時間の解体などゴダール的手法に囚われる余り多分におざなりである。あるのは60年代末のゲイカルチャーの記録価値であり、ピーターのスター性よ…

デビル

★★★ 1997年4月19日(土) テアトル徳山Ⅲ 『推定無罪』の惨敗に懲りぬパクラ&ウィリスの斜陽コンビ。相変わらず半端な出来なのだが生鮮ピットの注入が一応の活性化をもたらす。スターというものの潜在力を如実に感じ取れた。フォードも嫌味の無さをこの人なら…

ラッシュアワー

★★★ 1999年8月7日(土) 祇園会館 命を張った芸で時代を築いたジャッキーがポッと出の喋くり男如きに何故に敢えて喰われる必要があるのだろう。それ程ハリウッドが大事であろうか。しかもピークを過ぎた落日の哀しさが相まって時代の認知が10年遅すぎた寂寥…

パトリス・シェロー Patrice Chereau

生年:1944/11/02没年:2013/10/07 kenironkun.hatenablog.com

フィリップ・バランティーニ  Philip Barantini

生年:/// kenironkun.hatenablog.com

坂口博信 Hironobu Sakaguchi

生年:1962/11/15 kenironkun.hatenablog.com

ケイコ 目を澄ませて

★★★★★ 12月20日(火) シネリーブル梅田1 さほど起伏のあるストーリーでもないのだけど、一瞬一瞬の情感をフィルムに焼き付けようとの意思がバシバシ伝わってくる。傑作だと思うし、去年の「偶然と想像」と同じく暮れになって邦画レース総まくり1本が現れ…

フィオナの海

★★★ 1997年4月26日(土) 徳山市市民館小ホール 魅力的な奇想譚なのではあるが少女の無垢性には案外に無頓着であり、そのあたり『ミツバチ』にはあった迎合要因は無い。かと言って強固なオリジナリティも見出すのは難しい。寂寥なムード醸成は良いが、結局は心…

ヴァイラス

★★ 1999年8月29日(日) ホクテンザ1 人類バイ菌説が斬新な趣向に連結しない。基本設定が『リバイアサン』と同じで、それ自体が過去作から頂きまくって継ぎ接ぎしたような代物だった。そう次々と新趣向が涌いてくるものでもないにせよ2重のパクリ連鎖は臆面…

MISTY

★★★ 1997年5月5日(月) テアトル徳山Ⅰ トップクラスの3人をキャスティングし屋久島くんだりまでロケしに行って気合は入ってるとは思うが、現代劇でこそ映える3人は板についてなく熱帯樹林みたいなロケーションには違和感がある。何よりどうあがいても『羅生…

アルフ・シェーベルイ Alf Sjoberg

生年:1903/06/21没年:1980/04/17 kenironkun.hatenablog.com

フランチシェク・ヴラーチル  Frantisek Vlacil

生年:1924/02/19 没年:1999/01/27 kenironkun.hatenablog.com

サリー・ポッター Sally Potter

生年:1949/09/19 kenironkun.hatenablog.com

ラブゴーゴー

★★★★ 1999年9月24日(金) 西灘劇場 暑苦しい連中のコテコテ話かと思いきや予想を裏切るスマートなポップ。人物が錯綜する多重構造は流行追随かと思わせるが本質は驚くほどに純なのだ。尚かつ全篇寸止め的な刹那感に支配されている。そして、泣き笑いが残す強…

失楽園

★★★ 1997年5月10日(土) 岩国ニューセントラルⅠ 原作を読んだわけではないが、割り切ってポルノにすべきだったのを下手におしゃれに細工したのがつまらない。表層的とまでは言わないが行き場を失った男女の刹那的愛慾地獄は感じられなかった。黒木瞳のところ…

リング2

★★★ 1999年9月4日(土) ホクテンザ1 中田絶頂期であっただけに、超弩級のショッカーは無いが足掻いてもどうしようもない絶望感を漲らせ、菜々子の登場あたりまでは撮影もムードも暗澹たる悲劇性を醸し出して秀逸だった、ただ、終盤がチャチすぎる。形象化さ…

ジョルジュ・メリエス Georges Melies

生年:1861/12/08没年:1938/01/21 kenironkun.hatenablog.com

ホセ・ルイス・クエルダ Jose Luis Cuerda

生年:1947/02/17 没年:2020/02/04 kenironkun.hatenablog.com

カーク・ウォン Kirk Wong

生年:1949/03/28 kenironkun.hatenablog.com

解脱のXmasイヴ

日々は地獄のHistoryI've been cryin', X'mas infernoメモに書いた遺言Oh My.god, I called you. Oh no!! バブル崩壊はMiseryI've been cryin' Please give me money夕陽浮かぶ屋上でひとり喧騒を聞いてた 思い出が瞼に滲む今宵のSilent Night泣き濡れた日々…

イングリッシュ・ペイシェント

★★★★★ 1997年5月25日(日) テアトル徳山Ⅲ 洞窟の壁画が朽ちる命を見守り教会の壁画は傷ついた魂を愛でる。その文学的記号がもたらす対比が謎を絡めた多重構成に紛れ見る者を引きずり込む。大戦下の辺境でのハーレクイン不倫物語は圧倒的豊穣さで具現化され新…

アンダーグラウンド

★★★★ 1999年10月2日(土) みなみ会館 常識や倫理を微妙に逆なでし続ける圧倒的エネルギーと狂騒に為す術無く流されるのだが、それが国家が解体される混沌の民族史観と重なる酩酊。祖国と家族という2面的な喪失の哀感は太いシュールと熱いユーモアで上塗りさ…

ある貴婦人の肖像

★★★ 1997年5月24日(土) 徳山市市民館小ホール 強固な意志が有りそで無いよな成り行きに流されるヒロイン像であるし物語もドラマティックな展開がある訳でもない。自我の萌芽が糞詰まり的に感じるのは時代の抑圧が十全に描かれてないからかも知れない。曲者揃…

スティーヴン・ヘレク Stephen Herek

生年:1958/11/10 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

ロザンヌ・リャン Roseanne Liang

生年:/// kenironkun.hatenablog.com

内川清一郎 Seichiro Uchikawa

生年:1922/07/12 没年:2000/02/22 kenironkun.hatenablog.com

空の大怪獣 ラドン

★★ 12月16日(金) 大阪ステーションシティシネマ6 はるか昔TV放映で見て子供心におもんない思ったのだが、その後これが東宝特撮映画の中でも秀でた作品として評価されているのを知って機会があれば見直してみたいと思っておりました。 で、今回見てやっ…

テオレマ

★★★★★ 1999年10月23日(土) テアトル梅田2 トリックスターを介した図式的展開を想像していたが、ミニマムな家族5人の事後の顛末が世界の終末を描くことにまで伸延されてしまう。その加速的な枠組みの破壊に身を委ねる快楽。そして、又それは相当に適当でい…

スリーパーズ

★★★ 1997年6月7日(土) テアトル徳山Ⅲ 少年時代とその後の青年期を描いた映画は多くあり、大抵は少年期が屹立してしまうのだが本作はそこが予定調和なのに対し、後半に一直線に進まぬ展開が歪な多層感を映画に加味する。ワンショットでデ・ニーロとホフマンが…