男の痰壺

映画の感想中心です

2023-02-22から1日間の記事一覧

菊次郎の夏

★★★ 1999年9月18日(土) 新劇会館シネマ2 極私的であることに異論はないが、普遍のフィルターを濾過しようと皆苦労する。ナマに投げ出された感情を受け入れろと言う姿勢は甘え。しけた風景の中でしけた連中がしけた話を展開するが音楽だけがやたらオーバー。…

Uターン

★★★ 1998年9月19日(土) 小阪国際劇場 クソが寄ってたかって織りなす流れがものの見事に転がり転がってくサバけた脚本にクセある役者を揃えてネタ上等なのに肝心の調理人ストーンの演出にキレかなくなっちまった。単線構造で状況の錯綜を捌く腕が振るえなかっ…

マトリックス

★★★ 1999年9月13日(月) MOVIX六甲5 虚構に対するサイバーでメタな構造はクールではあるが、その解読過程をフィジカルなクンフーに委ねる愚劣。挙げ句には情緒的な任侠世界の住人の如く人質奪回の殴り込み。それは、最高沸点として配置されているのだが…

ブローニュの森の貴婦人たち

★★★ 2023年2月日(月) シネリーブル梅田4 ブレッソンの2作目だそう。非情で冷徹な視線はなくはないが一方でロマン主義的物語の骨法に添っているあたり模索期を思わせる。彼の資質が全面開花するのは5年後の第3作「田舎司祭の日記」からなんでしょね。 …