男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【く】

クレアのカメラ

★★★★ 2018年7月22日(日) シネリーブル梅田4 映画配給会社(?)の有能社員でカンヌ映画祭に仕事で来ている女性がいきなりクビになる。 街中の小さなブースみたいなところで仕事をしているキム・ミニがファーストカット。 これは、ラストショットのアパー…

グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札

★★★ 2015年4月4日(土) 新世界国際劇場 嫁の覇権物語として反対勢力の定番・姑の不在によるドラマ力の弱さやヒッチ・カラス・オナシスが顔見せ的役回りしか担わない消化不良やドゴールとの確執に収斂させる伏線の欠如など多くの緩さを呑んで尚好ましい作品…

クレイマー、クレイマー

★★★★★ 1980年11月23日(日) 梅田東映パラス 単に社会事象への問題提議の映画だったら、ここまでの感銘は無かろう。親が子を想い子が親を想う様を緻密なディテールで積み重ね、それこそが事の本質と言ってるかのようだ。ベントンの演出は精緻を極めアルメンド…

空海 KU-KAI 美しき王妃の謎

★★★ 2018年4月6日(金) TOHOシネマズ梅田5 まず、何より「闇」が足りない。 バンバンの照明を当てたデジタルでクリアな画面に棲む「魔」はどうしたって薄いのである。 前半は「陰陽師」の疑似バージョンだ。 空海&白楽天は安部清明&源博雅と同じよう…

グレイテスト・ショーマン

★★★★★ 2018年3月4日(日) MOVIXあまがさき9 「ラ・ラ・ランド」が50年代MGMミュージカルへのオマージュを捧げたのに対して、本作は、60年代のワイズやジュイソンを筆頭とした巨大ミュージカルへのリスペクトが感じられる。 ロイド・ウェーバーな…

狂い咲きサンダーロード

★★★ 1980年12月23日(火) 新世界座 山田辰夫の尖った声でアナーキズムをぶち上げられるとヤケにリアリティがあったし、終盤はどうにでもなったれというヤケのヤンパチ気分も横溢するが、本線は結局、既存の不良少年ものをなぞったようなところがいまいちアナ…

KUBO クボ 二本の弦の秘密

★★★★★ 2017年12月5日(火) 梅田ブルク7シアター2 道中を共にするサルとクワガタ男が何者かと知れたときに、映画は一変した。 いや、そこまでも十分に楽しめる出来ではあった。 だが、3種の神器ならぬ武具を求めての旅路は映画の骨法としてはあまりにオー…

黒いオルフェ

★★★★★ 1978年4月1日(土) SABホール 時代を又舞台を置き換えて再解釈される古典は後を絶たないが、最高峰の1つと思われる。狂熱のリオを舞台に増幅される対比は狂騒と静寂、愛と憎悪に留まらず生と死をも炙り出すだろう。死の仮面の呼び寄せる刹那の火花…

グラスホッパー

★★★★ 2015年11月7日(土) 梅田ブルグ7シアター1 無自覚な悪意が跳梁跋扈し腐敗し行く日本の片隅で飽くまで個人主義的行動原理に沿い仕事を行う殺し屋たちは世界から隔絶され清清しい。浅野も山田も虚無感十全。複層のストーリーラインは底浅にシンクロし…

グローリー 明日への行進

★★ 2015年11月21日(土) 新世界国際 キング牧師の演説を幾つかピックアップし、その間を表層の教科書的事象で繋げただけの代物に思える。マルコムXからJ・エドガーまで総花的に登場人物を動員するが要るかって感じで底浅。エンドクレジットのニュースフィ…

雲霧仁左衛門

★★ 1978年9月15(金) アサヒシネマ 多くの登場人物が捌ききれたとは言えず、ごった煮的展開を1本調子の演出での2時間半とあってはしんど過ぎ。殺陣はシンプルな場面は買えるシーンもあるが集団戦になると馬鹿みたいに血吹き出させ過ぎで失笑さえ禁じ得ない…

クリード チャンプを継ぐ男

★★★ 2015年12月27日(日) MOVIXあまがさき5 恵まれた男が拳闘にのめり込む生理が生半可にしか描かれない。もっと単線的にすべきか、でなければインディペンデント魂で『ロッキー』という金看板に対峙して欲しかった。それがクリードという眠れる血筋の反骨…

グレン・ミラー物語

★★★★ 2016年1月9日(土) プラネットスタジオプラス1 サッチモをあれ誰?と言う音楽音痴の彼女が唯一好きな曲は全く趣味じゃなかったという前振りが反転結実するラストの珠玉。丁半博打の人生に張って乗った女の一代記とも見れる。こんな出来た女房じゃ男は…

黒い河

★★★ 2017年7月17日(月) シネヌーヴォ けっこう振り切れてる話なのだが、枝葉末節が多すぎてぼけてるのが惜しい。 主人公の清純なウェイトレス(有馬稲子)が2段階の変貌を遂げる。 仲代達矢のチンピラに目をつけられ強姦まがいに犯されるのだが、やむなく…

クリムゾン・ピーク

★★★ 2016年4月9日(土) 新世界国際 『レベッカ』ベースな古典怪奇譚を贅を尽くした意匠を纏わせ心ゆくまで磨き上げたかったのだろうが内実が凡庸で単なる虚仮威しで終わってしまった。地下貯水槽や赤土採掘機といった魅力的で大がかりな装置がてんで活かさ…

愚行録

★★★ 2017年2月18日(土) 大阪ステーションシティシネマ11 大学の学内ヒエラルキーなど見えるやつには見えるが関心がなければ見えない。 上昇志向からそういうものに囚われた人々を描くのはいい。 しかし、それを相対化させる一般の人々がこの映画の中には…

クリーピー 偽りの隣人

★★★★★ 2016年6月22日(水) 梅田ブルグ7シアター3 戯言のマクガフィンを振り回すかの御仁並みに整合性ない歯抜けのプロット繋ぎでも豊饒な映画言語の釣瓶打ちを弄し持っていっちまう域に達したのだと思う。大学での審問のゴダール的長回しや茶番すれすれの…

孔雀夫人

★★★★ 2016年12月11日(日) プラネットスタジオプラス1 熟年離婚とか死後離婚とかが言われて久しいですが、この80年前の映画を見れば新しくもない問題なのだとわかります。 まあ、女ってのは見果てぬ夢と言いますか、どこまでいっても満足できない生き物…

グッバイ、サマー

★★★ 2016年9月23日(土) テアトル梅田2 幾ら機械オタクとは言えあんなに簡単にあの車は作れんやろと思った瞬間に俺の心は物語から乖離する。『ミライへ逆回転』少年バージョン的ゆるさにおおわれたゴンドリーの極私的ロマンティシズムは内向するば…