男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【しあ~しの】

シティ・オブ・ゴースト

★★★ 2005年3月18日(金) 新世界国際劇場 主人公が逃亡の異郷の地で精神的変容を遂げる、のでもなくクライムサスペンスとしてもダラダラして見せ場らしきものもない。何がしたかったんやマット・ディロンあんたは?カーンもドパルデューもよう付き合ったよ。た…

シーズ・ガッタ・ハヴ・イット

★ 1992年8月8日(土) 高槻セントラル こういう自己中女を半ば肯定的に描けるというスパイク・リーってのは余程包容力のある良い男なんだろうってのはわかっても、しかし俺は勝手にせえやとしか思えない狭量な野郎なのである。描方に関しても全く惹かれない。(…

地獄の警備員

★★★★ 1992年9月23日(水) 扇町ミュージアムスクエア 元力士というキャラがアイデアのみで肉体の存在としてのそれには実は殆ど言及されず商社内の絵画部なる背景も脳内世界に終始する。ホラーに拘泥する振りをしながら否応なく形而上的世界観に色気を出してし…

茂みの中の欲望

★ 1992年10月6日(火) テアトル梅田2 誰もが皆、青春時代なんて恥ずかくって忘却の彼方に葬り去りたい筈なのであるが、それを気づいてないふりしてバカやってるのは一応許せても実は気付いてないんじゃないかという疑念の果て、バカのフリする真性バカであっ…

G.I.ジョー 漆黒のスネークアイズ

★★★★ 2021年11月15日(月) 大阪ステーションシティシネマ8 今更、変なニッポンとかをとやかく言っても始まらない。て言うか忍者一族が跋扈するような世界に文句なんて言うだけヤボだ。 格別に先鋭的なアクションがあるわけでもないが、俺はけっこう満足し…

SHINOBI

★★★ 2007年1月6日(土) トビタ東映 取り敢えずは胡散臭い術を使う忍者がやたら出てきて体面を保ってはいるが、悲恋を描きたいならとことんやったれやと思う。木偶の坊が演じるそれはゴミに等しい。デジカメの甘いフォーカスと毛唐文字を交えたハッタリ字幕…

獅子王たちの夏

★★★★ 1991年3月17日(日) 天六ユウラク座 とりたてて新味無い話だが安いハイキーなカメラが醸し出す低温で潔癖なムードが虚無的でそれなりに出色。金子流な四畳半イズムに西岡がマスレベルの覇権闘争を交錯させる。総体的に廉価役者の効果的な使い回しの中七…

侍女の物語

★★ 1991年5月4日(土) 天六ユウラク座 シュレンドルフのダメさが露呈。ハリウッドトップの役者陣にピンター脚本坂本音楽と布陣だけは豪華だが、形式主義的な衣裳や美術がオリジナリティ皆無。骨子のストーリーラインが陳腐なのは元から知れてるのに挿話の付加…

ジグソー殺人事件 へび肌の女を追え

★ 1991年6月2日(日) トビタシネマ せめてTVのシケた刑事もんくらいのクオリティなら未だしも劇場映画として製作され、よりによって何の因果で日本で公開され、万に1つの確率でこの俺が見るハメに陥った運命を呪わずにはおれない。この世にはそんな代物も…

私生活

★★ 1991年10月12日(土) キリンプラザ大阪 破滅もの芸能界裏話としては余りに表層的であり、ステロタイプで旧くさい。才人ルイ・マルの技巧はお世辞にも冴えてるとも言えず、30手前のバルドーも早くも老朽化の兆しが伺える。それが切なく思えるには2人は余…

実録・連合赤軍 あさま山荘への道程

★★★ 2008年3月22日(土) テアトル梅田2 序盤のセクト勃興史は、あたかも深作『代理戦争』の如しで快調だが、物語が山に入ってからは停滞。今更のこういう永田や森なら伴明『光の雨』の方が鮮烈だった。愚直なまでの若松は支持したいが現代に訴求させる多面…

詩人の生涯

★★★ 2021年8月15日(日) シネヌーヴォX 中高生の頃、安倍公房が好きでよく読んでたのでこの原作も読んでると思うけど全く覚えてません。 ・貧苦のなか縫製の内職をしていた母親が糸になって糸車に巻き込まれてしまう。 ・その糸が加工されてジャケツになる…

ジェシー・ジェームズの暗殺

★★★★ 2008年5月24日(土) 新世界国際劇場 冗長とも言えるが敢えてアンゲロプロスのようだと言ってみれば深淵にも思えてくる。少なくともリアクションではなく場の空気を描こうとしたのは間違いない。それが成功したシーンは心底堪らないが、でないシーンは…

シザーハンズ

★★★ 1991年11月2日(土) 新世界国際劇場 手が鋏というアイデア以外は伝統的な人造人間の哀歌として程好く規範に収まって何一つ逸脱するものがない。それを、ご丁寧に御伽噺めいた説話として封じ込めるあたりにバートンの確信ぶりが伺えるが、少し引く。(cinem…

シークレット・サンシャイン

★★★★ 2008年6月21日(土) シネマート心斎橋2 途方もない哀しみと絶望は、やがて内的に異化され攻撃的に解消されていくなら未だしも、揺り戻しの如くに再度浸食を始める。壊れていくしか、又見守るしか術はない。全てに背を向けた者は何に達し得るのか?完…

シスターズ

★★★ 2008年5月24日(土) 新世界国際劇場 窓から垣間見える惨劇の成る程な『サイコ』展開に遠くヒッチの残影を感じて某かの感銘は感じたが、それは結局デ・パルマに捧ぐべきものなのだった。エッジの効いたキャンベル撮影は特にビデオ使いの今風味が良。水準…

シー・オブ・ラブ

★★★★★ 1990年1月14日(日) 長崎東映シネマⅡ パチーノの隈の出来た重い目とバーキンの品ないセクシャリティに隠された孤独。この演技を超えた内実を叩き付ける2人のマッチングが全てと言っていい。紆余曲折を経て浮かび上がる幸福への切実な希求が妥協的にせ…

死の棘

★★ 1990年5月5日(土) 梅田ピカデリー3 決定的なキャスティングミス。能面な岸部は従容と生きる裏側に秘めた強靱から遠く、松坂は心が崩壊していくには健康すぎる。原作に無い「こうなる以前」を描くべきだった。現在の心理合戦のみで映画を成立させるほどの…

しあわせのかおり

★★★★ 2008年10月30日(木) 梅田ブルク7シアター4 宴の奥の厨房の孤独な作業の悦び。序盤の藤竜也にも終盤の中谷美紀にも静謐な空気に包まれた悦楽がある。その2人にしかわからない共感の至福で断ち切ったラストが秀逸。料理が美味しそうな点も良。又藤に…

獅子座

★★★★ 2021年7月15日(木) テアトル梅田2 【ネタバレしてます】 なんでもシャプロルが資金提供したらしいが、どういう因果かこれは「いとこ同士」逆バージョンみたいなもんで、あちらが真面目な貧乏人は所詮は負け組なのよと世知辛い現実を突き付けるのに対…

シティ・オブ・メン

★★★ 2009年3月21日(土) 新世界国際劇場 山の上から眼下のビーチへ降りて行くという説話的導入は魅力的なのだが、ほぼ主役2人のドラマに集約され前作のカオスとヒリヒリした緊迫感は消失された。家を失い離散しゆく人々は背景に過ぎ去り抑制された調和に至…

G.I.ジョー

★★★★ 2009年8月9日(水) 梅田ピカデリー3 緩い設定にエッジが効かないアクションだと思って見てたが、中盤のパリのシークェンスの怒濤の「押し」に飲み込まれた。後は一切の間断の無さで『マトリックス』的『スター・ウォーズ』的恥知らずな終盤にさえ萌え…

七人の侍

★★★★ 1975年1月19日(日) 北野劇場 1981年7月23日(木) 新世界東宝敷島 1991年11月24日(日) 三番街シネマ3 侍集めのシークェンスは面白く最後の雨中の決戦は確かに凄いが、どう黒澤を擁護したってここに出てくる農民達は左ト全を始めとしたキャスティング…

マイケル・ジャクソン THIS IS IT

★★ 2009年11月4日(水) 梅田ブルク7シアター6 予め準備された材料でないだけ料理人の腕が試されるが、貴重な残存フィルムに既存コンサート映像をリミックス。レアな食材が裏通りのラーメン屋で調理されたかのよう。2カメで貫徹された「ビリー・ジーン」…

四月の魚 Poisson d'avril

★ 1986年6月15日(日) 友楽劇場 初期設定は『ねえ!キスしてよ』と同じで多分ワイルダーを意識してたんだろうが料理やファッションで誤魔化そうとする精神がさもしい。シチュエーション・コメディを手掛けるには100年早過ぎたマスかき連中の鼻紙。(cinemas…

地獄の7人

★★ 1985年5月20日(日) 大劇名画座 ベトナムは生々しいと言っても、戦争を描くのに必ずしも敵を描く必要はないと思うし、黒澤好きなのも結構なことだと思うからミリアス脚本が悪いとは思わない。問題はアクションとしての見せ方が平凡で緩いことだ。(cinemasc…

シーサイドモーテル

★★ 2010年6月14日(月) 梅田ガーデンシネマ2 劇中で山崎真美が「私って○○な人なの」と言うのに池田鉄洋が「自分のこと○○な人言うな」と言う1人称語りに俺は心中「大概その1人称語りヤメ!」と叫ぶ。兎に角台詞が恥ずかしく、4部屋のシンクロも無く設定…

しあわせの隠れ場所

★★★★★ 2010年6月26日(土) 新世界国際劇場 ヘタすれば鼻持ちならなくなる際どい題材ではあるが、一切脇目を振らない主人公が物語を担保する。そして、その担保を保障するのがブロックのカリスマであり、目力とタイトな衣裳が映画を駆け抜け支配する。オール…

ジェニファーズ・ボディ

★★★★ 2010年9月17日(金) 新世界国際劇場 女の脚本を女の監督が女主演で撮ったことで、明確に「男ってバッカでどーしようもねー」というコンセプトが発露されM的快楽を覚える一方、可愛い子ちゃんどもがイキがってる様に余裕綽々な高見の見物感もある。そ…

死刑台のエレベーター

★★★ 2010年10月15日(金) 梅田ブルク7シアター3 唐突にキレた状況から物語に差し込まれる玉山の描写。その脚色の冴えは買うし又絡む景子ちゃんも超ノーブル。問題は吉瀬のパートで、1夜の不安と焦燥と嫉妬の彷徨芝居はジャズ抜き外タレ加味で学芸会風味…