男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【せ】

聖女伝説

★ 1985年3月21日(木) 観光会館地下劇場 のし上がったるという土性っ骨も見受けられない柔野郎が、それらしいポーズを決めたってダサすぎる。その戦略もオバンをコマすという原始的手法位しか取り柄もない設定では最早スタッフ誰1人やる気なかったのが見え見…

聖なる犯罪者

★★★★ 2021年2月13日(土) テアトル梅田2 そもそもなんでそんなに神父なりたいん? って本来、初動段階で描かれるべきところをすっ飛ばしてグイグイ進む。それが主人公の若い無軌道とシンクロして映画に勢いを付与する。 シャバに出て、少年院から紹介され…

戦場にかける橋

★★★★ 2011年2月12日(土) TOHOシネマズ梅田7 本来なら橋建築の過程にこそ尺を注ぎ序盤で振った日英の精神風土の対立が融和する様をこそ見せるべきが、ホールデンパートが余剰で緩い。が、しかし、多重な思いが錯綜し混沌の詠嘆を紡ぐ世界遺産なラスト…

戦場のメリークリスマス

★★★ 1983年7月18日(月) 伊丹ローズ劇場 崇高で毅然とした魂の相克を描くに同性愛への越境はいいとして、ならばビジュアル男優の配置は余りに芸が無い。ボウイと坂本には正味うんざり。庶民的たけしが良いだけに尚際立つ。大島らしからぬ巨視観の一方で又らし…

世界侵略:ロサンゼルス決戦

★★★ 2011年9月18日(日) MOVIXあまがさき4 溜めが無い直截さを美点と思おうとしても、一方で海兵隊の面々を描くに情緒を垂れ流している。ミクロなエリアでのロボット兵じみたエイリアンとの戦いは『ブラックホーク』以後の映画内での近代市街戦描写の…

青春残酷物語

★★ 1983年12月17日(日) 伊丹ローズ劇場 体制的な全てを破壊し殉教するような覚悟はもとより論理性も見受けられず、美人局の挙げ句の痴話喧嘩では萎える。太陽族映画の理想的帰結が虚無的な『ろくでなし』であったとすればこれは虚しく自壊した変革願望。川又…

セーラー服と機関銃

★★★ 1982年1月5日(火) トーエイ伊丹 「暴走族」と「屋上」の長回しが意味不明で物語に寄与せぬことで突出し、少女の女への成長譚解釈が正反な赤川と相米のギクシャクした相克の表出。それが一種青春の痛々しさへと転じる幸運。三國の怪演がリードする後半の…

0086笑いの番号

★★ 1982年5月8日(土) 毎日文化ホール TV『それいけスマート』を知っていれば多少は翳りゆく老残の余興も楽しめたのかもしれない。適度には面白くコンセプトは王道だが、何せ出し遅れ感充満。メル・ブルックスを起用するくらいの意気込みが欲しかった。(cin…

千姫と秀頼

★★★★ 2020年7月4日(土) 新世界東映 千姫と秀頼とあるが、秀頼は冒頭で消える。 がっつり千姫物語です。 歴史とか疎いので、千姫のこともよくは知りませんが、wikiとかで調べたのとはかなり違うみたい。 映画は概ね、千姫と5人の男との関わりにまつわ…

世代

★★★ 1982年8月14日(土) SABホール 物語を語るに精一杯であり、後のワイダに見られる西洋的なケレンが無さすぎる。例えばフェリーニの『青春群像』に後の豊穣を見出せないと同質であろうか…。表現手法に於いて全体的に生硬で単純すぎるのだ。(cinemascape)

戦争のはらわた

★★★ 1982年11月4日(木) トビタOS劇場 物語に於ける個と個の対決のエモーションの発露にアルドリッチ的世界の住人たらんとしても、屹立した個のダンディズムを至上命題とするペキンパーとはベクトルが違うのだ。だから、メリハリに欠ける物語が固執されるス…

1900年

★★★★ 1982年12月11日(土) 阪急プラザ 主人公の2人が狂言廻しではないにせよ弱い(デ・ニーロとドパルデューをもってしてもだ)ので前半のランカスターとヘイドンが舞台を去ってから構造の強固さが一気に緩む。5時間16分を長いとは思わなかったが…。(cine…

ゼロ・ダーク・サーティ

★★★ 2013年2月23日(土) TOHOシネマズ梅田8 「捕獲」でなく「殺し」に行くということの是非なぞビグローの念頭には無く、代わりに大穴プロジェクトを的中・成功させた女の子のサクセス譚として語られる。頑張った自分への感傷に涙されても正直シラける…

世界にひとつのプレイブック

★★★★★ 2013年2月23日(土) TOHOシネマズ梅田2 病み人たることからの帰還は済し崩しだが、ジェニファーのケツの据わった真っ直ぐ視線を受け、その純情を受け止める男冥利な桃源郷。ワイルダー『アパート』の男女逆転倒置の素晴らしい焼き直し。ラッセル…

千年の愉楽

★★★ 2013年3月15日(金) テアトル梅田1 神話的に撮られるしかないはずのサーガなのに、相変わらずにサクサク綴られ若松のやっちゃいました感に苦笑混じりに嘆息。高良の後家との絡みのエロスの片鱗に全盛期の今村級の追い込みを渇望した。血に纏わる物語な…

青春の門

★★★ 1981年2月8日(日) 梅田東映 文太・若山・渡瀬たちが織り成す東映任侠風味の前半が過不足無い安定感で見せ、上昇気流に乗った松坂も情念に母性が加味され良い。2人監督は明らかな時間的制約によるものとしても流石のプロ仕事だと思う。(cinemascape)

青春グラフィティ スニーカーぶる~す

★★★ 1981年2月25日(水) 伊丹グリーン劇場 たのきんは掛け値無くバカだったと思うが、バカも使いようであって陽のマッチに陰の俊ちゃんと絶妙な役柄とのマッチングの良さ。バカにしたもんでもない勢いは観客席を埋めた若い女の子たちの熱気にシンクロする。…

0課の女 赤い手錠

★★ 1981年6月3日(水) トーエイ伊丹 戦略的にエクスプロイテーションなわけでなく根っから品性が腐った感があるのは素晴らしいとも言えるのだが、所詮は野田幸男に気の利いた演出を望むべくもなく、その天然ぶりにシラけた笑いさえも消え入る。そういう意味で…

SAFE セイフ

★★★★ 2013年7月27日(土) トビタシネマ ロシアや中国のマフィアに拮抗する3枚目のカードが汚職警官ってのが新味で三つ巴の混沌感をいや増させている。とにかく殺戮への躊躇がなく好テンポで、アクション演出に於ける手持ち長廻しとズームダウンが高度に意…

戦争と人間 完結篇

★★★ 1981年8月7日(金) 日劇会館 三部作の中では一応見所が多い。ノモンハン事件の再現は必要だったのだろうし、当時の日活が成し得る最大限のスケールであったのだろうにしても、つまらない。終末へ向かっての激動の中、夏純子扮する中国人少女の生命力が一…

ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう

★★★1981年6月21日(日) 池田中央第二映劇 俎上に乗せられたのが数多あるオムニバス形式のイタリア製艶笑コメディだとは推察されるが、充分に咀嚼し薬味を加味して出てきたものとも思えない。要はパロディにもなってないし、ストレートに見るなら大して笑えな…

戦争と人間 第二部 愛と悲しみの山河

★★ 1981年8月7日(金) 日劇会館 軍閥伍代家の悪の枢軸たる面々は後方に退き、良心派の人々の幾つもの「愛」のみに焦点を当て、それが又ステロタイプで且つ素通り的にしか描かれない。表層的に描かれる歴史事変は彼等を翻弄する機能しか持ち得ない。完全な中だ…

戦争と人間

★★★ 1981年8月7日(金) 日劇会館 同じ五味川原作でも東宝色強い『人間の條件』が文芸調なら日活のこれは講談。ハッタリ親爺薩夫節も新劇系の伍代ファミリーにはフィットしてもルリ子や英樹や裕次郎の明朗さとは合わない。大陸浪人の三國は突出した怪演。 (cin…

青春の蹉跌

★★★★ 2019年7月21日(日) シネヌーヴォ 出世の為にハイソなお嬢様と結婚することになって、付き合っている貧乏女が邪魔になる。 シオドア・ドライサーの昔から繰り返されている普遍的な設定でこれを石川達三が小説にした。 達三を読んだことはないのだが、…

ゼロ・グラビティ

★★★★★ 2013年12月28日(土) TOHOシネマズ梅田8 冒頭ワンショットで顛末を見せ切る手法は如何にもだとしても、以降、主人公が2度にわたり弧絶してしまう絶対絶望の表現。我が子への喪失トラウマを絡め黄泉からの誘いの安息を断ち、それでも生きる理由…

戦争の犬たち

★★ 1981年10月5日(月) 伊丹グリーン劇場 1人の「スパイ」や「暗殺者」が歴史の歯車を置き換えるというところにロマンがあるのに「傭兵」が主人公故に頭とお尻に在り来たりなドンパチがあり真中もポリティカルなロジックが窺えない。ただひたすらにウォーケ…

洗骨

★★★ 2019年2月13日(水) 大阪ステーションシティシネマ8 心のこもった良い映画だとは思う。 おそらくこれは、監督の照屋年之ことガレッジセールのゴリが実体験から導いた物語なのだろう。 洗骨ってのは沖縄に続く風習で、死んだ人を風葬にし4年後にまた、…

★★★★ 1980年7月4日(金) 毎日文化ホール クタール撮影のポップとも言えるまでの明晰極まる地中海の陽光の下で又寓意を篭めた仮想国の物語としながら伊映画のような暗黒政治へのプロテストが描かれたことが驚きでさえある。アンビバレンツな魅力に充ちている。…

1999年の夏休み

★★★ 2018年8月18日(土) シネリーブル梅田3 女性漫画家の描いた少年同士の愛憎。 っていえば典型的やおい系で、それに対して門外漢である俺はどうこう言うすべもないのだが…。 そもそも、女性がボーイズラブに興味を覚える心理は不可解である。 だって、自…

セッション

★★★★ 2015年4月27日(月) TOHOシネマズ梅田7 父親や恋人との関係性が放っぽられる腑に落ちなさが3転するクライマックスの怒涛の感情振幅に上塗りされまあええかとなる勢いは好ましい。理不尽な恫喝の釣瓶打ちにズル剥け指を絆創膏で抑えて尚飛び散る血飛…