映画2012
★★ 2020年12月26日(土) シネリーブル梅田4 タイトルの割に音楽は蔑ろである。 曲に合わせたエモーショナルな編集とかは、テレンス・マリックに端から期待もしてないが、それにしても殆ど効果音程度の扱い。 物語は女1人と男2人の3角関係、そしてその3…
★★★★ 2020年12月23日(水) 梅田ブルク7シアター5 いったい何がどうなってん、私は誰?ここは何処?状態で置いてけぼりにされる。 まあ、回収されたシンジのおかれた状況も同じみたいなので、ああ、おんなじなんやと少し安堵し、シンジが世界と同期するの…
★★★ 2012年4月7日(土) テアトル梅田1 分裂症で育児ノイローゼであるということを映画的なカタルシスへ導く術が塚本にあるわけでもなく、歌を歌わせることも思い込みの範疇を出ない。ただ、マゾヒスティックにボコられることで奉仕したいらしい気持ちは健…
★★★ 2012年4月15日(日) MOVIXあまがさき5 序盤で「絶対に勝てるわけないやん」的圧倒的力量差を提示してるのに、結局はガッツと友情で何とかなっちまう相変わらずの竜頭蛇尾。が、今回はアホ映画であることを最初から結構曝け出してるので許せる気が…
★★★★ 2012年5月18日(金) 大阪ステーションシティシネマ10 上滑る台詞が痛い序盤だが、木村文乃が進行の主導権を握ってからは一気に血流回復。 南朋・石田との掛け合いの妙が牽引する物語は、しかし、各人の想いが拡散気味。それを球場で強引に収束するラ…
★★★★ 2013年1月6日(日) MOVIXあまがさき2 転生したベラの歓喜の世界変容を精緻に描く発端からして確信的で、俗世の煩悩から解き放たれしバンパイア人生ハレルヤなのであり、これまでのあれこれは最早どうでもいい。いてもうたれバトルの華やぎのウッ…
★★★★ 2012年5月27日(日) MOVIXあまがさき7 今更のタイムスリップネタの帳尻合わせの鮮やかな手際に興趣を覚えたわけでもないが、さほど好きでもなかった前2作の重しが随所に効いて小ネタが結構ツボにはまった。ウィル・スミスの闊達に抗するに老ジ…
★★★★ 2012年6月17日(日) MOVIXあまがさき9 今時「ブルジョワ」対「不良」のお笑い構図をやる為の納得コンセプトではあるが、にしては終盤結構マジ涙腺を刺激され、嘗ての三池が必ず陥った破綻を回避するネバリ腰。ただ、その一歩手前を線上で維持し…
★★★ 2012年7月15日(日) MOVIXあまがさき4 少なくとも前半は上出来コントだとは思うが、にしても、マニュアルな破綻無き優等生イズム。であるから、後半のルシウス復権譚に至ると、誰がこんなん見たいねん的怠惰な吐息が劇場を覆う。すっぴん彩ちゃん…
★★★ 2012年8月11日(土) 新世界国際劇場 タイムマシン的ギャップネタも『ドボチョン一家』的キャラネタも今更感満載で、70年代テイストの復古趣味も徒に手数を揃えた打算にさえ思える。そういう黴た世界がそれなりにゴージャスに演出された中、三角関係の…
★★★ 2012年7月29日(日) MOVIXあまがさき6 究極悪だか絶対悪だか知らぬが、9・11から10年を経て尚、イスラム景観な地獄穴から来し爆弾テロリズムという底浅ぶりの陳腐。しかも、ヘタレ野郎だったというんじゃ自壊領域の張子の虎。冒頭を筆頭に肉…
★★★★ 2012年8月17日(金) MOVIXあまがさき1 部活組と帰宅組と間で揺れ動く者の青春の悶々という超ミニマム命題が、素晴らしくシュアな技術と技法で解題されそうになるが、そういう閉じた空間を破り外世界を窺うにオタクどものゾンビごっこを持ち出し…
★★★ 2012年9月15日(土) 大阪ステーションシティシネマ5 宴の後を描いたものだとしても、敵も味方も明確な境界を失くし、諦念として閉じることもなく再起への希望も見出せない曖昧な混沌。家族或いは家族的なるコミューンに関し随所で言及するが正直形骸的…
★★★ 2012年9月22日(土) 大阪ステーションシティシネマ10 作を重ねるごとに際どさが失せ生ぬるくなっていく。当代のアドリブ巧者を2枚揃えて尚弾けない演技の相乗が、狙いじゃないとしてもダメな気がする。入れ替わりの作劇とヤクザ騙しのコンゲームで十…
★★★★★ 2012年9月22日(土) 梅田ガーデンシネマ2 互いの言葉が頭上を素通りするディスコミュニケーションの時代と都市に於いて、その事にさえ無自覚な人々を撃つでもないキアロスタミの虚無や諦念さえ今更な冷えた世界への認識力。これは「絆」とかほざく空…
★★★★★ 2012年10月7日(日) MOVIXあまがさき11 今更な西田や中尾の起用が『代理戦争』の旭や梅宮級の触媒となり化学反応を及ぼした。余りな単線いてまえ構図を小日向の介入を随所に錯綜させ複層化した巧味と終局の詠嘆。強固な顔面羅列の言葉のどつき…
★★★★★ 2012年9月22日(土) 大阪ステーションシティシネマ12 清清しいバカップルのルーチン物語が80年代ポップスに乗り『ウエスト・サイド』張りに3重唱を奏でた序盤で射られる。カッティングは60年代ミュージカルの正統継子で、マイノリティへの共感…
★★★ 2012年10月27日(土) シネリーブル梅田2 無人の街で2人きりで末期を迎える老夫婦に切ないまでに心は共振をしつつも、「希望」の欠片も存在しない展開に萎える。柔な作劇が通じない状況への戸惑いは理解するが、嘘でも「希望」を謳うべきだろう。若し…
★★★★★ 2012年10月27日(土) TOHOシネマズ梅田1 ブレッソンとまでは言わぬがシャブロル程度の峻厳は獲得しており、河川敷等アントニオーニ的ロケ選定も秀逸だ。作劇の均衡は廃され周防は言いたい事を言い切った。メソッドから遠い草刈の生身の少女性が…
★★★ 2012年11月4日(日) MOVIXあまがさき10 物語の背景に「半島」や「新左翼」という硬質ファクターを匂わせ、過剰な暴力とコテコテ笑いをを随所に配置する。前半に関しては惚れ惚れする捌き具合だった。だが、そういうのを全部置き去りにし段取り劇…
★★★ 2012年11月11日(日) MOVIXあまがさき6 主人公の来歴なぞ必要もないものを寸語りするので純度が落ちる。故に一方的に「モンスター」に蹂躙されまくるだけのバカ絶対映画の地位さえ失った。でも、そんな地位に意味があるとも思えない。伊藤は確か…
★★★★★ 2012年11月17日(土) テアトル梅田1 底知れぬ闇を背負った主婦と友人に挟まれ空を見上げる「僕」は自分のエロ動画を晒されてもイジける次元に居ない。田畑と窪田が踏み出す明日には良い事あるだろう…多分。そして、新たな命への賛歌。願わずにいられ…
★★★★ 2012年11月25日(日) 大阪ステーションシティシネマ5 快楽リズムは随所にある。だが、アーキンやグッドマンが快演だとしても、後方作戦でしかないハリウッドパートを主戦場での奪還劇と併置するのは身贔屓だし、実話という根拠に安住してる。バランス…
★★★ 2012年12月5日(水) MOVIXあまがさき6 非「007」的であることに活路を見出したクレイグバージョンを旧世代メンデスが引き戻した感が横溢。温く間延びした懐かしさもあるが、やっぱりダルいっす。情に流されアクション演出も大味で興を削ぐ。た…
★★★ 2012年12月11日(火) テアトル梅田1 正直、ほとんどスベってる感じ(特に熊谷ベッソン篇は痛々しい)なのだが、ゴリ押しな釣瓶打ちで退く間なく持ってかれる。見果てぬ「愛」への渇望がテーマらしいが、どうでもいいとしか思えぬのがいじらしくキュー…
★★★ 2013年1月8日(火) トビタシネマ 何ひとつ期待もせず観てきっちり範疇に収まった感があるが、スコット的中世戦闘やバートン的な森の変容のドッチラケを経て突如降臨したモロな『もののけ』のそこまでやるかのサバケぶりはアホすぎ可愛い。夢無き時代の…
★★★★★ 2013年1月20日(日) MOVIXあまがさき6 オリジナルをなぞる冒頭5分の柄じゃないいかがわしさに或る種の覚悟を感じた。半端な3・11への言及や主役の交代をカバーし得る最高ランクの演技のコラボが醸し出す高度な擬似リアリズム。山田以外には…
★★★ 2013年2月23日(土) TOHOシネマズ梅田8 「捕獲」でなく「殺し」に行くということの是非なぞビグローの念頭には無く、代わりに大穴プロジェクトを的中・成功させた女の子のサクセス譚として語られる。頑張った自分への感傷に涙されても正直シラける…
★★★★★ 2013年2月23日(土) TOHOシネマズ梅田2 病み人たることからの帰還は済し崩しだが、ジェニファーのケツの据わった真っ直ぐ視線を受け、その純情を受け止める男冥利な桃源郷。ワイルダー『アパート』の男女逆転倒置の素晴らしい焼き直し。ラッセル…
★★★ 2013年2月23日(土) TOHOシネマズ梅田6 売れ残ることのヒガミや焦りがクローズアップされることもなければ、ドレスをめぐるスッタモンダの女版バチェラーパーティーが弾ける術もない。表層で漂う女子たちに未来はあるか?徒労感だけが残る映画だが…