男の痰壺

映画の感想中心です

フロム・ダスク・ティル・ドーン

★★★★ 1996年6月15日(土) テアトル徳山Ⅱ

もろロドリゲスな後半はともかくタラテイストな前半には堪能した。熾烈なサド趣味がクルーニーの仁と危うく拮抗するあたり、彼はこの映画を完全に背負えている。ラスト泥まみれの風貌は『大列車作戦』のランカスターを彷彿とさせる男っぽさ。(cinemascape)

どら平太

★★ 2000年5月17日(水) ユナイテッドシネマ岸和田1

誰かが折れて合わせないと共同作業は無理なのに、「俺が…」のおっさんばかり4人集まって良い脚本が出来る訳が無い。しかも黒澤か小林が本来撮るべきだったものを柄じゃなく、しかも衰えた市川崑が撮って案の定の出来。(cinemascape)

かぼちゃ大王

★★★ 1996年6月15日(土) 山口県教育会館ホール

患者の少女だけではなく治療する医師のトラウマをも描いた点がミソだが、2人の孤独が共振し、故に医師が特定患者に片寄せするその部分を映画は踏み込んでは描かない。淡々とし作為的ドラマトゥルギー皆無だが、せめて医師が何かを解消して閉じてほしかった。(cinemascape)

窓辺にて

★★★★ 11月10日(木) シネリーブル梅田3

【ネタバレです】

 

こういう私小説的な題材の作品をオリジナル脚本で連発する今泉力哉は掛け値なしの才能だと思う。骨子は1つだけ。女房が浮気してるのを知ったのに嫉妬や怒りの感情が湧かないのはなんでだろーなんでだろーってことです。その真ん中のテーマの周りに多くの登場人物を配して直には関係ないエピソード群を紡いでいく。

 

傍筋でメインなのが女子高生の新人作家の玉城ティナとの交流で、フリーライターだが自身も嘗て小説を書いてた稲垣とティナとの絡みはすごく面白い。この映画の裏骨子だろう。(ただ、「HIBIKI」平手友梨奈、「騙し絵の牙」池田エライザと似たようなキャラが続いて若干食傷だが。)

稲垣のキャラが、おっさんと女子高生とのお付き合いにも関わらず毛ほども生臭さを感じさせなく、又それが不自然でないのが安心です。でも、それが夫婦との生活においても同じように生活臭を感じささないのは如何なもんでしょう。その無味無臭さが妻を浮気に走らせたんだとしたら、そのへんの主人公の性格というものを今泉がどう考えているのか。少なくとも否定はしてないみたい。

 

欲望ギラギラのおっさんおばはんがまだ少なからず棲息している日本で、若い世代から欲が消えつつあると言われて久しい。欲が消えた世界では、ゆっくりと産業・文化は滅んでいく。そんな時代を照射する作品だと思う。

完璧に近いフォルムを持った映画だが、そんな点で満点をつけかねるのです。

インサイダー

★★★★ 2000年6月3日(土) ユナイテッドシネマ岸和田1

内部告発劇として特段な何かがあるわけでないのに、力のある演者と演出が噛み合い迷いなく同一方向のベクトルに乗ったとき映画は成立してしまう。衒いない主役2人の演技は抑制され直球勝負の醍醐味。透明感漲るスピノッティのカメラが素晴らしくクール。(cinemascape)

 

 

kenironkun.hatenablog.com

 

ジム・キャリーの エースにおまかせ!

★ 1996年6月1日(土) 徳山国際劇場

つまらない自己充足ギャグも見せ方次第で輝きを得ることを知ってはいるが、演出にそういう矜持は皆無でただ流されてるだけ。ジム・キャリーを好きでもないが才能はがあるのだろう。しかし、彼を出せば何とかなるみたいな甘えた作りは怠惰でしかない。(cinemascape)

ニルヴァーナ

★★★ 2000年6月10日(土) 天六ユウラク

丁寧な作りで小賢しさは無いものの目新しさも無い。どっかで見たよなサイバーなテーマと多国籍なイメージばかりでマニアが作ったマニアックムービーだ。ゲームの主人公のおっさんキャラに意外性はあるが、その苦悩なんて本音じゃ知ったこっちゃないんだよ。(cinemascape)