男の痰壺

映画の感想中心です

ピクー

★★★ 1992年11月14日(土) キリンプラザ大阪

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劇的誇張が無い文字通りスケッチ的作品なのだが、茫洋とした中にも奇妙な緊張感が画面を横溢しているのが一筋縄ではない。しかし、死と孤独に縁取られた救済の無い物語からは老いた諦観しか感じられず、それで完結するのではあかんやろとも思わされるのだ。(cinemascape)

 

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PROMISE

★★★★ 2006年7月22日(土) シネマしんげき1

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導入での幽玄の極致とも言うべき女神の御宣託に規定された物語は、牛の大群で心のスイッチを切り替えれば後は成り行きを堪能しつつ見届けるだけ。そして、3人の男女の生な心の揺らぎに思わぬところから心を射られる。出来微妙だが好きだから仕方ない。(cinemascape)

 

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ホット・ショット

★★★ 1992年10月10日(土) 新世界国際劇場

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カッコつければつけるほど何かおかしい確信的天然のチャーリー・シーンの登用が成功の要因。壊れてハジけるにも物を言うのは「思いこみ」でこなして来たそれなりの芸歴。元ネタは観てないが文句無く笑える。(cinemascape)

 

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SAYURI

★★★★ 2006年7月22日(土) パルシネマしんこうえん

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少なくとも登場人物としては語り部たる西洋が介在せず日本・京都の中で完結する物語をアジアの看板女優3枚が支配する点、それがハリウッドの潤沢な資本で精緻な再現が試みられた点で2重3重のアンビバレンツな倒錯感が生じた。話は今更でも堪らない。(cinemascape)

 

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愛人 ラマン

★★★ 1992年10月24日(土) 池田映劇

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植民地に於いて貧困領主が富裕領民に犯されるという被虐も少女が中年男にという背徳も全て絵画のようなフォトジェニーで粉飾されスルーされて行く。おばあさんの理想化された過去は綺麗事にならざるを得ない…にしても溜息ものの美しい映画ではある。(cinemascape)

 

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ドラゴン・プロジェクト

★★★ 2006年8月12日(土) 新世界国際劇場

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まあ何一つ目新しいことも無いのだが、スティーヴン・ファンはジャッキーの隠し子に違いない…とそんなことばっかり思いながら見ていたので話なんかどうでも良かったとも言える。しかし、体技はジリアンちゃんにも負けている。(cinemascape)

 

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切腹

★★★★ 1992年10月31日(土) 日劇会館

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橋本節丸出しの倒置多用のシナリオは良く出来たといえばそうだが、演出はそれに従属している。拮抗し打破する演出がこそ見たいのであって仲代の定型演技が又器の中のプリンのようでさえある。ただし立派な面構えな映画であることは認めざるを得ない。(cinemascape)

 

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