コロナについて書くのも食傷で、そんななかスコセッシのお気に入り映画とやらを見て余りの作品数の多さに途中で見るのをやめたのだが、それでも刺激されて俺のお気に入りってのを概観してみようと思いました。
だいたい、こういう企画ってのは映画をめぐる言説のなかでの常套なのであって、常套の割には歴代映画のベストテンとかが時代の変遷で大きく様変わりする(例えば40年前に映画史上ベストテンの常連トップだった「天井桟敷の人々」は今では見向きもされない)ように殆ど意味のないものだ。ましてや、俺的お気に入り映画ってのになんの意味もない。だいたい見てない映画が多すぎる。しかも、大変な作業の労力を要するので今回も疲れ果ててしまった。
1960年代という十年紀にしぼったのは、全年代では到底作業的に無理ってのもあったが、俺の生年が1961年であることが初回(次回があるのか?)として妥当と思ったし、当然アットタイムで見た映画は少ないが、それでも映画的記憶の初源に連なる何かがここにはありそうだと思ったからだ。
勃発したベトナム戦争が泥沼に陥り、中国では文革で粛清の嵐がふきまくり、中東ではPLOが設立されるなか、日本は東京オリンピックの開催を機に戦後復興が加速する。
0歳から8歳までの俺は60年代において当然にそんな世界への意識なんかあるはずもなく、映画なんてのも意識していなかったと思う。ただひたすらに放送が開始されたテレビの「ウルトラQ」や「ウルトラマン」の中の異形のものたちへの傾倒がすさまじかった。
★★★★★
サイコ(アルフレッド・ヒッチコック)
裸の島(新藤兼人)
ぼんち(市川崑)
弥太郎笠(マキノ雅弘)
ウエスト・サイド物語(ロバート・ワイズ/ジェローム・ロビンス)
女は女である(ジャン=リュック・ゴダール)
シベールの日曜日(セルジュ・ブールギニョン)
太陽はひとりぼっち(ミケランジェロ・アントニオーニ)
皆殺しの天使(ルイス・ブニュエル)
ロリータ(スタンリー・キューブリック)
競輪上人行状記(西村昭五郎)
古都(中村登)
にっぽん昆虫記(今村昌平)
母(新藤兼人)
山猫(ルキノ・ヴィスコンティ)
雪乃丞変化(市川崑)
人生劇場 飛車角と吉良常(内田吐夢)
日本侠客伝(マキノ雅弘)
博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(スタンリー・キューブリック)
柔らかい肌(フランソワ・トリュフォー)
グレートレース(ブレイク・エドワーズ)
侍(岡本喜八)
幸福(アニエス・ヴァルダ)
反撥(ロマン・ポランスキー)
紀ノ川(中村登)
ウィークエンド(ジャン=リュック・ゴダール)
下り階段をのぼれ(ロバート・マリガン)
日本のいちばん長い日(岡本喜八)
世にも怪奇な物語(ロジェ・ヴァディム/ルイ・マル/フェデリコ・フェリーニ)
斬る(岡本喜八)
テオレマ(ピエル・パオロ・パゾリーニ)
博奕打ち 総長賭博(山下耕作)
フェイシズ(ジョン・カサヴェテス)
★★★★
穴(ジャック・ベッケル)
いろはにほへと(中村登)
黒い画集 あるサラリーマンの証言(堀川弘道)
あいつと私(中平康)
クレーヴの奥方(ジャン・ドラノワ)
妻は告白する(増村保造)
反逆児(伊藤大輔)
アラバマ物語(ロバート・マリガン)
雁の寺(川島雄三)
憎いあンちくしょう(蔵原惟繕)
瘋癲老人日記(木村恵吾)
ふくろうの河(ロベール・アンリコ)
イチかバチか(川島雄三)
人生劇場 飛車角(沢島忠)
人生劇場 続・飛車角(沢島忠)
戦国野郎(岡本喜八)
野のユリ(ラルフ・ネルソン)
8 1/2(フェデリコ・フェリーニ)
赤いハンカチ(桝田利雄)
宇宙大怪獣ドゴラ(本多猪四郎)
剣(三隅研次)
現代インチキ物語 騙し屋(増村保造)
恋人のいる時間(ジャン・リュック=ゴダール)
チャルラータ(サタジット・レイ)
ど根性物語 銭の踊り(市川崑)
拝啓総理大臣様(野村芳太郎)
馬鹿まるだし(山田洋次)
ビートルズがやって来る ヤア!ヤア!ヤア!(リチャード・レスター)
チキン(クロード・ベリ)
ナック(リチャード・レスター)
にっぽん泥棒物語(山本薩夫)
明治侠客伝 三代目襲名(加藤泰)
サンセット物語(ロバート・マリガン)
他人の顔(勅使河原宏)
逃亡地帯(アーサー・ペン)
ひなぎく(ヴェラ・ヒティロヴァ)
昼顔(ルイス・ブニュエル)
欲望(ミケランジェロ・アントニオーニ)
いつも2人で(スタンリー・ドーネン)
解散式(深作欣二)
卒業(マイク・ニコルズ)
父子草(丸山誠治)
中国女(ジャン=リュック・ゴダール)
博奕打ち(小沢茂弘)
博奕打ち 一匹竜(小沢茂弘)
プレイタイム(ジャック・タチ)
招かれざる客(スタンリー・クレイマー)
妖婆・死棺の呪い(ゲオルギー・クロパチェフ/アレクサンドル・プトゥシコ/コンスタンチン・エルショフ)
怪談おとし穴(島耕二)
首(森谷司郎)
猿の惑星(フランクリン・J・シャフナー)
狙撃(堀河弘通)
嵐の勇者たち(桝田利雄)
ハネムーン・キラーズ(レナード・カッスル)
盲獣(増村保造)