男の痰壺

映画の感想中心です

おもひでのしずく (2005年2月22日 (火))

※おもひでのしずく:以前書いたYahoo日記の再掲載です。

 

すわりしょんべん

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他人との比較のチャンスに恵まれない或る種の行為は積年の時を経るにしたがい、優れてオリジナル且つ特異性を帯びたものへと、又は逆に歪曲されたものへと進化するのであろうか。

今ではどうかは知らないが、嘗て中国では公衆便所の大便所に扉が無かったそうである。この場合、他者が大便をする行為を見れるわけで、比較することが適い、自らの間違った作法を修正できたわけであるが、我が国においては、大便所は扉によって密閉されており、孤絶された空間で育まれた個々人の所作は、もしかしたらであるが、とんでもない領域に達しつつあるのではないだろうか。

私は思い出す…。
嘗て寮生活をしていたとき、誤って開けた扉の向こうで洋式トイレの便座の上に和式で行うようなポーズで跨り、うんうん唸っていた男を。
彼は生まれて以来ずっと洋式でするときは、そのようなポーズでしてきたということだった。

今日、新聞を読んで驚愕した。
日本人男性の30%が家のトイレで小便をする際、座ってしてるそうなのだ。
飛び散って汚れるからだそうだ。

何か途轍もない事態が秘かに進行している。
最早手遅れかも知れない。
暗澹たる時代が目の前に迫ってる。
真剣にそう思った。