男の痰壺

映画の感想中心です

にっぽん昆虫記

★★★★★ 1982年5月26日(水)  関西学院大学学生会館大ホール

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膨大な情報量を内包しつつ小細工無しのリアリズムなアプローチで背景が醸し出される巨視感。こういう丁寧な労力でしか本物は産み出されない。あざといとも言える近代史の点描の中を始原的なストップモーションと短歌の反復を携え左幸子は駆け抜ける。(cinemascape)