男の痰壺

映画の感想中心です

映画年間概観 2007

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映画2007


2007年度ベスト映画
邦画「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」
洋画「今宵、フィッツジェラルド劇場で

今年映画館で観た映画は75本。
例によってシネスケ採点★4と★5を抽出すると
邦画★5「大日本人」「赤い文化住宅の初子」「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」
邦画★4「パプリカ」「魂萌え!」「龍が如く 劇場版」「にっぽん泥棒物語」「喜劇 女売り出します」「現代インチキ物語 騙し屋」「故郷」「新仁義の墓場」「キサラギ
洋画★5「マリー・アントワネット」「ヒストリー・オブ・バイオレンス」「今宵、フィッツジェラルド劇場で」「世界最速のインディアン」「ヘアスプレー」
洋画★4「カポーティ」「ドリームガールズ」「シリアナ」「サンシャイン2057」「バベル」「あるいは裏切りという名の犬」「ダイ・ハード4.0」「トランスフォーマー」「ポイント45」「ショートバス」「デス・プルーフinグラインド・ハウス」「エイリアンVSヴァネッサ・パラディ」「ブラッド・ダイヤモンド」「パンズ・ラビリンス」「毛皮のエロス ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト」「タロットカード殺人事件

とまあ、33本の映画に満足したわけで42%という高率的中。俺の選択眼が向上したのか、もしくは満足するボーダーラインが下がったのか…多分後者であろう。脳の血管が詰まっていたことも影響しているのかもしれない。

邦画は「大日本人」の潔さをとも思ったが都合4本を鑑賞した三池作品の中から採りたかった。旧作「新・仁義の墓場」は完膚無きまでの完成形を呈示してくれたが、焼き直し感がどうしても気になった。「ジャンゴ」の無秩序なコラボレーションを統制感をもって完遂するという離れ業を選択した所以だ。山本薩夫増村保造森崎東山田洋次のニッチな旧作群にも魅入られた。これらは全て新世界の日劇会館で拾ったものだ。俺にとっての2007年ベストシアターはここだった。
洋画はクローネンバーグの驚くべき変貌に衝撃を覚えたが、アルトマンの遺作に追悼の思いをこめた。いずれにせよ、この2本が突出していた。5点の5本の次点として「デス・プルーフ」を挙げるが、こういう巧緻なジャンキーぶりも「エイリアンVSヴァネッサ・パラディ」の真性さの前では霞む。マリファナとヘロインの違いとでも言うべきか。或る意味恐ろしい拾いものだった。尚、これを観たのも新世界国際劇場だった。
2007年12月24日 (月)