男の痰壺

映画の感想中心です

映画年間概観 2010

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映画2010


今年、映画館で観た映画が119本。しかし、転勤を機に状況は変わった。
1~6月が78本、7~12月が41本であり、来年度の100本超えはまず不可能であろう。
俺の黄金時代は終焉した。次の黄金時代の到来は周期説から言うとアラウンド還暦。生きてるか疑問だ。

例によってシネスケの自己採点上位を列挙すると
邦画★5
ボーイズ・オン・ザ・ラン」「パレード」「春との旅」「ヒーローショー」「告白」「孤高のメス」「ノルウェイの森
邦画★4
今度は愛妻家」「イエローキッド」「花のあと」「フリージア 極道の墓場」「博奕打ち 一匹竜」「瞼の母」「座頭市 THE LAST」「川の底からこんにちは」「必死剣鳥刺し」「エンドレス・ワルツ」「キャタピラー」「十三人の刺客」「悪人」「乱暴と待機」「行きずりの街」
洋画★5
かいじゅうたちのいるところ」「4ヶ月、3週と2日」「バッド・ルーテナント」「友だちの恋人」「パリのランデブー」「美しき結婚」「シャッターアイランド」「プレシャス」「エンター・ザ・ボイド」「ローラーガールズ・ダイアリー」「ブルーノ」「しあわせの隠れ場所」「パリ、20区 僕たちのクラス」「BIRD★SHT」「ブロンド少女は過激に美しく」「キック・アス
洋画★4
アバター」「(500)日のサマー」「赤と黒」「誰がため」「恋するベーカリー」「幸せの1ページ」「フローズン・リバー」「パイレーツ・ロック」「満月の夜」「ウディ・アレンの夢と犯罪」「エスター」「Dr.パルナサスの鏡」「息もできない」「絶対の愛」「月に囚われた男」「17歳の肖像」「パラノーマル・アクティビティ」「闇の列車、光の旅」「ジェニファーズ・ボディ」「狼の死刑宣告」「エクリプス トワイライト・サーガ」「KISS&KILL キス&キル」「白いリボン

で、マイベストは
邦画「ヒーローショー」
洋画「エンター・ザ・ボイド

6月に「春との旅」を皮切りに「ヒーローショー」「告白」「孤高のメス」と立て続けに観賞し、その4本が同時にスクリーンにかかっている状況は、邦画に何らかの地殻変動が起こっているのかとさえ思わせたものだが、悲しいかなブラフであった。年後半は決定打に欠き、結局は帳尻を合わせた格好となった。
で、ベストは文句なく「ヒーローショー」だ。これは小手先の状況ではなく時代を俯瞰的な総体で捉えようとする稀有なる試みが達成された逸品であり、どこかで形成された過剰なアンチ井筒イズムが正統な評価を阻むのであれば、俺はそういう風土を忌むべきものと考える。
次点は強固な作家性が商業主義と幸福にマッチングした「春との旅」「告白」であり、一方で「悪人」は力作ではあるが抽出すべきものへの明確な意思が作り手に感じられなかった。
洋画は、正直、旧作のアルトマン「BIRD★SHT」やロメール「美しき結婚」などに勝る新作は無かった。
ヘツツォークやオリヴェイラといった変骨爺いの奮闘には惹かれたし、米アカデミー戦線に名を連ねた幾本かの映画も水準以上であったが、どれも決定的に他を凌駕する破壊力はもち得なかった。
むしろ、システムの外からの破壊を試みる作品に俺は惹かれる。
エンター・ザ・ボイド」「ブルーノ」「パリ、20区 僕たちのクラス」とかがそういう映画であったが、「エンター・ザ・ボイド」の異様なまでの徹底ぶりには好悪の感情を超越し素直に参りましたと平伏す以外にどのような対応も俺にはできない。変質的力業の稀有なる結実だった。
2010年12月30日 (木)