ジョゼフ・L・マンキーウィッツ
マーティン・リット
エリオット・シルバースタイン
ジャック・スマイト
J・リー・トンプソン
録画した画面を静止させてメモったこれらは映画「レッド・サン」の監督候補に上がった面々である。
勿論、勝手に制作サイドで上げただけかもしれないが、それにしても忸怩たる思いにさせられる。
フランケンハイマー、ロイ・ヒル、キューブリック、ペキンパーの中の誰かが監督をしてれば、少なくともテレンス・ヤングよりはユニークなものになっただろう。
黒澤や喜八とのタッグによって120%の資質を引き出されたキャリア初期に比して、後年の三船は演出者に恵まれたとは言い難い。
制作のイニシアチブを握っていたらしい「レッド・サン」の監督選考を見て、そこらへんの嗅ぎとる力が足りんかったんやなかろうかと思われるのだ。
間違いなく秀でた才能であったが、それを活かせるのも又才能なのだ。
人類の歴史の中で、いったいどれほどの天才が嗅ぎ取れず、又嗅ぎとってもらえず埋もれていったのだろう。
新しい年を迎え、そういう悠久の浮かばれなかった魂に思いを馳せようと思います。