男の痰壺

映画の感想中心です

映画画面とスクリーンサイズの不一致

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たぶんなんですけど、いや、違ってたらごめんなさいなんですけど、先日「ヤクザと家族」って映画を見まして、なんだかなーって思ったんです。

綾野剛のインタビューを見る前に少し読んでて、途中で画角が変わるって言ってたんで、意識してたもんですから。

 

3つの時代が描かれてまして、最初と真ん中の勢いがあってブイブイ言わせてる時代がビスタサイズで最後のクスブった時代がスタンダードサイズになって世界が卑小化する。

そういうことが作り手の意図だったんじゃないかなーと思うわけで、いや勝手な想像ですが。

 

でも、これがシネコンで上映されるとどうなったかっていうと。

昨今、シネコンはスタンダードだろうがビスタだろうがスクリーン全開で昔のようにスクリーンサイズに合わせて左右の黒幕を動かして調整するお手間はとってるヒマ無いんです。であるから、前半2/3はおっ拡がったスクリーンの真ん中に上下左右が余白のワンサイズ小さな映画が上映されてる。なんだか損したような気分にさせられます。で、後半1/3は天地が拡張してスタンダードになる。

これは、制作側もおかしい。収縮するものが拡張してどうすんのよって話だ。

本来なら、普通にビスタで始まって、後半両サイドがカットされてスタンダードになるでいいのんとちゃうやろか。

 

気の抜けた上映形態で画角の変動にも気がつかない。せめて、左右だけでも昔のように黒幕で画面とスクリーンのサイズが同一化されていたら天地の拡張には観客も意識的になっただろう。まあ、それでも本来あるべきだろう意図とは真逆ではあるんですが。