★★★ 2021年7月15日(木) テアトル梅田2
エリック・ロメールがテレビ放送用に撮った短篇ドキュメンタリーで、とある1人の農婦の日々を追ったものだが、彼女自身のナレーションでナビゲートされるのがオモロい。
「農家なんかに嫁っこさくる女子は、めったにいないから農夫ってのはチョンガーばかりなのさ、でも、これはこれで面白いこともあるし、あたしゃ意外と好きだわさ、亭主が畑行ってガキンチョが学校行って1人になったときが気楽で特に好きだー」
みたいな感じで、農家の嫁いいよーと嫁不足の農家救済の番組だったのでしょうかね、知りませんが。
収穫期には、亭主の運転するコンバインに並走してトラックを操り積み込みです。
1日働いてヘトヘトになって帰るときトラックの荷台から見る夕陽キラキラ。アルメンドロス得意のマジックアワー炸裂、とまではフォトジェニックな達成はありませんでしたけど。
農家に嫁ぐのもいいもんだという声高に叫ばないプロモーション。亭主や子どもが行った後、1人家周りでの家事と酪農作業の時間が好きとは時代を超えたコモンセンスか。収穫の繁忙期の家族での作業も1日の終わりには暮れなずむ夕陽が疲れを労ってくれるかも。(cinemascape)