★★ 2021年9月5日(日) シネリーブル梅田2
16歳って、演じてるスザンヌ・ランドンは20歳近いんやんか、サギやー金かえせー。
といちゃもんつけたくなるような出来だ。
クラスの中で同級生とかにとけ込めない。みんながやってることはガキレベルの遊びであって私は違うの、そんなのには付き合ってらんないわ。
みたいな、スザンヌ・ランドン15歳で書いたシナリオだそうな。
若いときは、自意識が肥大化してそんな中二病をもよおすのだが、経験をつんでみれば私青かったよねとなる。はずなのだが、これはそんな濾過装置を経ないまま世に出てしまった。言わばガキの戯言に金払って付き合わされるようなもんだ。
60年代のヌーヴェルバーグにせよ80年代の「恐るべき子供たち」ムーブメントにせよ、フランスでは伝統的にニューエイジによる斬新な映画の波が訪れてきた。今回それらに準える向きもあるみたいだけど、先達たちにあったシニカルな自己批評はこの作品には微塵もないと思われるんです。
私は皆と違うの、そんなガキの遊びになんて付き合ってられないわっていう自意識が肥大化した中二病ガキの戯言に金払って付き合わされるようなもんで、お国の先達たちにあったシニカルな自己批評はこの作品には微塵もない。スザンヌ、あなた勘違いしてるよ。(cinemascape)