男の痰壺

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真夜中乙女戦争

★★ 2022年2月24日(木) TOHOシネマズ梅田7

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システムから弾き出された鬱屈した思いが世界の破壊願望に繋がる過程で、そのシステムの圏外で女の子(先輩)と刹那な✖️✖️みたいな展開に、ふと何となくではあるが思い浮かんだ映画が「新宿泥棒日記」。

もちろん、二宮に大島のような政治性はないだろうが、若気の至り的なやっちまった感は50歩100歩。

 

にしてもだ、苦学生の主人公が仕事にあぶれ、マイクロバスに乗せられ向かう先は。俺は又かの産廃処理かと思ったが、まさかのお花屋さんでありました。で走れ走れとガナリたてるだけのエキセントリック上司がカリカチュアを超えて痛々しい。このシーンで俺は激しく退いてしまった。

冒頭の東京タワーの切り取り方が見たことないようなエヴァンゲリオンめいたショットで、今度はスゲーのかもと抱いた期待が萎んでいく。

 

ルサンチマンがテロルと容易に連結する。多分、描きたいのはそこの筈なのに持って回った感が拭い難い。

グループと佑が計画だかなんたかやってる脇で、主人公はエライザと内省的なドーテーオタクの糞詰まりみたいな会話をベッドで交わす。

 

あっち側に行かない主人公の、こっち側に留まる言い訳、自己正当化の屁理屈は聞いてる方が時間の無駄に思える。

であるから、黒沢清の映画のような終局のカタストロフは驚くほどに空虚だ。

 

学内ヒエラルキーから弾き出されてテロルに加担しかけるのだが、細部のリアリティの無さに呆れてドン引きとなる。しかも結局逃げてしまうし何やねんと思う。泥水を飲んだことなく脳内構築された世界。二宮の画面造形が随所で魅せるだけに尚腹立たしい。(cinemascape)

 

 

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