★★★ 2022年10月19日(水) 梅田ブルク7シアター3
元ネタらしい「四畳半神話体系」の原作未読・TVアニメ未見だし、「サマータイムマシンブルース」の舞台・映画化作も見てません。唯一湯浅監督による「夜は短し歩けよ乙女」を数年前に見て傑作やーと今更に思ったのが映画館に足を運んだ動機なんですが。
十二分に面白い出来だと思います。見てないので定かではないが、おそらく物語の骨子は「サマータイム」でキャラや枝葉のエピソードとかが「四畳半」なんだろう、多分。
そこに「夜は短かし」と同じうらなり瓢箪のヒョーロク玉男が女の子に恋をしてどーのこーのとなる。
ただ、おんなじような話でも「夜」がミニマムな恋話の駆け抜ける世界が無限大と思えるほど膨張していったのに対して、こちらは規定の物語に向かって収縮していくように見える。そこが正直つまらないとこでしょうか。
女の子に告白しようとドキドキしつつ悩んでいるときは苦しいけど華なんですなあ、玉砕して夢も希望もなくなって茫漠たる荒野を歩き続けないといけないときの暗黒の冥府魔道。そんな青くさい青春の日々を思い出しました。
SNSが敷衍した今はちがうんやろね。もっとライトで軽いような気がする。それが良いのか悪いのかは俺にはわかりません。
アタックするしないの煩悶に狂おしく同期する俺がいるのだが、おんなじような話でも『夜は短かし』がミニマムな恋話の駆け抜ける世界が無限大と思えるほど膨張していったのに対して、こちらは規定の物語に向かって収縮していく。そこが正直つまらないとこだ。(cinemascape)