男の痰壺

映画の感想中心です

フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン

★★  2024年7月22日(月) 大阪ステーションシティシネマ

公開前にやたらNET広告が打たれていたので嫌な予感がしてた。だってモノが勝負できるのであるなら広告なんて不要だからね。案の定見どころナッシングな映画だった。そもそもに「カプリコン・1」のバッタもんの懸念があったところ、その辺は回避してるんや、であるが、こんなんやったらバッタもんであった方がマシな気がする。

 

①アポロ11号の月面着陸

②そのフェイク画像の作成

③計画責任者(テイタム)とマーケティングのプロ(スカヨハ)との確執と恋

とまあ、3本柱の内実であるはずが、肝心要の①がスカスカなのでテイタムは単なる棒である。もともと棒の役者である彼は棒であることを被虐的に演ずることで存在価値があるのに棒たることを回避しようとして外している。

スカヨハの役柄は多少描き込みが為されているが、何分御歳39歳だそうでピークアウト感が拭い切れず、そこを強調した役作りなら寧ろ立つ瀬もあったろうに、そこらへん無頓着で居た堪れない。

 

②だって、科学的知識ナッシングの自称芸術肌のディレクター連れてきて短期日でできるとはど素人でも思わないっす。

どっちにしてもこの映画、本気度が全然足りません。観客舐めとんのかーですわ。

 

役者を誂え『カプリコン・1』擬きと思わせて実は、が閉店ガラガラでしかなかったのは作り手に本気の創意なくマニュアルの安易な加工しかしてないから。せめてアポロ計画の細緻な内実をと思う。さすれば棒たるに甘んじないテイタムの立つ瀬もあったろう。(cinemascape)

 

kenironkun.hatenablog.com