男の痰壺

映画の感想中心です

インフェルノ

★★★ 2016年11月19日(土) 梅田ブルク7シアター7

まあ、全然面白くもない映画だが、腹も立たぬのは小賢しさのないロン・ハワードの人徳でしょうか。
 
主人公の記憶喪失から始まるありがちな導入ではあるが、戻ってくる記憶のピースがはまっていく構築の快感がほぼない。
ヴェネツィアからイスタンブールへと舞台はコスモポリタンにめぐるが、映画には情緒を醸し出す余裕がない。
ヒロインをめぐるどんでん返しがあるが、その代わりにおばちゃんが唐突に浮上する。
主人公はそもそもヒロインとの間になーんにもないし、おばちゃんとの間にあったいきさつもよくわからない。
…のだから、シラケる。
 
結局はベン・フォスターの講演が一番の見せ場といっていいだろう(聴かせ場か)。
人類は最後の1分(でしたっけ)にさしかかっている。
やあ…かもしれんですなあ。
なんか終わりかなって感じがするんですわ。
最近。
何もかも。
 
記憶喪失から始まるが戻る記憶断片によるリストア快感が無い。ヴェネツィアからイスタンブールへと舞台は転戦するが情緒味わう余裕も無い。無い無い尽くしの挙句ヒロインに代わり浮上するWHOおばさんの唐突な投げやり。結局、週末時計講演が一番の見せ場。(cinemascape)