男の痰壺

映画の感想中心です

孔雀夫人

★★★★ 2016年12月11日(日) プラネットスタジオプラス1
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熟年離婚とか死後離婚とかが言われて久しいですが、この80年前の映画を見れば新しくもない問題なのだとわかります。
まあ、女ってのは見果てぬ夢と言いますか、どこまでいっても満足できない生き物なのでしょうね。
見果てぬ夢っつうと何やらロマンティックですが、もっと生臭いんですよね。
その点、男は…何?おんなじだって?
 
映画は、ひたすらの忍従展開で、それでも何とかもつのは、浮気し放題の女房に気づかぬふりで男ひとりの旅を愉しもうと頑張るウォルター・ニューストンの漢気であろう。(この人、最初は単なる堅物野郎にしか見えないがドMチック境遇の処し方で男前に見えてくる。)
それと、メアリー・アスターのデコちゃんみたいな容姿なのにコスモポリタンでクールネスというアンビバレンツ。(寂しげな風情も好ましい。)
 
ラスト10分。
積もった鬱積は吹き飛び、期待願望は充たされる。
すさまじい爆発力。
 
只管の忍従展開を辛うじてもたせる硬骨ヒューストン。そのドMチック境遇の処し方の漢気。アスターのデコちゃん容姿とコスモポリタンクールネスのアンビバレンツも良い。ラスト10分。積もった鬱積は吹き飛び期待願望は充たされる。凄まじい爆発力。(cinemascape)