男の痰壺

映画の感想中心です

セル

★★★★ 2017年2月22日(水) 大阪ステーションシティシネマ
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何年か前に原作を読んでいるのだが、細部は覚えていない。
ただ、発端は昼日中ののどかな公園だった記憶があるが、映画では空港。
阿鼻叫喚が始まる掴みは映画らしくスケールアップしてる。
小説では、キングらしい執念深い細緻描写で延々続く殺戮だが、映画では思いのほか続かない。
 
そして、そこから後は寂れ果てた風景が続くのだ。
孤絶感が極まる。
風景描写が秀でており、何度も電波塔がインサートされるが時に水鳥とか意味不明に切ない。
 
もともと解を出してない小説に対し映画は輪をかけて投げやりだ。
いっそ潔い。
 
阿鼻叫喚が始まる掴みこそ増幅されたが、そこから後は寂れ風景が延々と続き孤絶感が極まる。やたら挿入される電波塔とか風景描写が秀逸で水鳥とか無意味に切ない。解を出さぬを厭わず寧ろ輪をかけて投げやりなのが奇作『エイリアンVSヴァネッサP』と好対。(cinemascape)