男の痰壺

映画の感想中心です

★★ 2017年6月1日(木) 梅田ブルク7シアター3
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やはり河瀬直美に何かを期待してはダメだった。
珠玉のラブストーリーと惹句にあるのだが、どこがやねん。
 
冒頭、男と女の最悪の出会いがある。
女は男に強烈な悪感情を抱く。
まあ、ラブストーリーでは常套な導入なわけだが、そこから引っくり返していく展開のディテールは一切ない。
 
だいたい映画の音声ガイドという職業が、まずもって徹底的に非映画的な難物なのだ。
それを御せると過信した頭でっかち女の浅薄が無残。
 
撮影に新人のスティールカメラマンを登用してクローズアップばっかの画になっている。
それこそ毛穴が映り込むレベル。
弱視者の主観に意味づけしてるが、これも又非映画的でモーションピクチャーの本質から遥かな地平に留まる。
寧ろ状況を描写し切れない逃げとも思えるのだ。
 
珠玉のラブストーリーってどこがやねん。最悪出会いな常套導入だが続く転開のディテールが一切無い不思議。映画音声ガイドという非映画的な難物を御せると過信した頭でっかち女の浅薄が無残。撮影のクローズアップ多用も状況を描写し切れない単なる逃げだ。(cinemascape)