男の痰壺

映画の感想中心です

夕陽の群盗

★★★ 2017年6月24日(土) プラネットスタジオプラス1
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ロバート・ベントンのデビュー作で、撮影が「ゴッドファーザー」のゴードン・ウィリスだが、更にカメラオペレーターとしてが「タクシー・ドライバー」のマイケルチャップマンがクレジットされている。
それなのに、見たのが、若干褪色ぎみのフィルムなので、黒が赤っぽくなる。
まあ、台無しですわ。
 
ただ、そんなこと抜きにしても、どうなんだか。
 
南北戦争の従軍を逃れて、結局ギャングになっちまうって話で、まあ、それはベトナムの徴兵拒否をなぞらえているのだろうが、とどのつまりロクなもんにならねえって話で身も蓋もない。
まあ、ニューシネマってみんなそうだったんだけど…。
 
「撃たれて死ぬ」、「撃って殺す」ってことが、平穏な状況に突然割り込む理不尽さ。
そこだけは、哀しいくらいに描かれている。
 
徴兵拒否した主人公が、とどのつまりロクなもんにならねえって話で身も蓋もない。そういう意味で正しくニューシネマの1篇なのかもしれない。「撃たれて死ぬ」・「撃って殺す」ことのリアリズムと凶事が平穏に唐突に割込む理不尽。ポイントは押さえられてる。(cinemascape)