★★★ 2017年11月18日 シネヌーヴォ
映画監督の研究本とかで、とどのつまり結局一番オモシロイのは監督自身の「自作を語る」であったりする。
この映画は、そこに徹していて心地良い。
あとは、何を聞き出せたということだが…。
その点、可もなし不可もなしレベル。
以下印象に残った話。
・初期のころゴダールの影響を受けて、それっぽい映画を撮っていた。
・「ミッション・インソッシブル」の話は歓喜をもって受けた。
・「アンタッチャブル」でデ・ニーロは現場でまったく台詞が入ってなかった。
・「カリートの道」をすごく気に入っている。
などなど…。
バーナード・ハーマンについて語るとき、彼の死に話が及ぶと涙目になったのが印象的だった。
当時の彼らのグループにとって、そんだけ大きな存在だったかが窺い知れる。
余談
俺にとってのデ・パルマのベスト3は
下手に分析的な究明を行わず「自作を語る」的なシンプルな構成に徹している。見つけ出した新旧多彩なフィルム断片を遍く適宜挿入するのも誠意を感じる。だが、トリュフォーがヒッチに対し行ったようなシーンをショット単位で解析するレベルじゃない。(cinemascape)