男の痰壺

映画の感想中心です

★★★ 2017年12月9日(土) シネリーブル梅田4
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ある意味、問題作である。
なんじゃこりゃという腑抜けた部分と、めっちゃ力入った部分が混在する。
 
何故こいつ等がこうなったかっていう釈明は一切ない。
だから、クソ人間となった現状だけが提示される。
そんなもん見せられても、しんどいだけだが、役者の踏ん張りが引っ張る。
4人の主要人物は皆、力演だが、特に瑛太と橋本マナミが優れてる。
2人の絡みのシーンはエロさもあって突出した出来。
 
撮影が凡庸で特に照明が平板。
救い難いとも言える。
島での子供時代は演出もやる気なしにさえ見える、
 
この物語は、そこが肝だと思うのだけど…。
 
3人の子供時代を描いた島の部分が不可思議なほどに手抜きだ。そのために彼らを呪縛するトラウマが生半可にしか伝わらない。というか珍紛漢紛。なのに、勿体ないくらいの力演を皆が競って大層な熱量だ。下手すりゃ見る者は抗っても強引さに蹂躙される。怪作。(cinemascape)