男の痰壺

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オリエント急行殺人事件

★★★ 2017年12月10日(日) MOVIXあまがさき5

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原作未読なので、どうしたって1974年版の映画と比較してしまう。
しかも、俺は見たのが数年前なのであった(午前10時の映画館)。
 
まず、ポワロだが、フィニーの作り込んだ造形からすれば凡庸。
ナイル殺人事件」のユスティノフレベルだ。
あと、以下
イングリッド・バーグマン→ぺネロペ・クルス
ウェンディ・ヒラー→ジュディ・デンチ
このあたりは、拮抗と言わずともわかるのだが、旧作の
あたりに相当するのが誰なのか全くピンときませんんなあ…。
 
あと、
事件の発端となる誘拐事件の説明が省略。
謎解き場面での犯行再現の端折り。(ちゃんと12人映せよな)
も気になりました。
 
概ね、あんたら知っとるんやろ…が前提の発想に基づいている。
それって、映画の作り手としては怠惰なんじゃないでしょうか。
 
85ミリフィルムが使用されたそうだが、CGまみれです。
そのへんの勘違いも気になる。
 
物語を端折りCGで全体を彩色する安直なブラナー演出だが、悦に入り演じる立役者ぶりに何を言っても始まらぬ。取敢えずデップの表出する根源悪とファイファーの捨て身の曝け出しは前作に拮抗。欠如するのはオリエンタリズムとロマンティシズム。(cinemascape)