男の痰壺

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アベンジャーズ インフィニティ・ウォー

★★★★ 2018年4月27日(金) 大阪ステーションシティシネマ
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【ネタバレです】
 
どうも予想外というかある意味裏切られた。
予告編で新規加入組があることは知っていたが、まあ顔見せ程度なんだろうと思っていた。
 
「ブラック・パンサー」
この3作のキャラは完全にド真ん中。
代わりに、キャプテン・アメリカ周りはブラック・ウィドウを含め後方に退いた格好です。
 
それでも良いとは思います。
だって、宇宙人や怪物や神様が入り乱れる戦いに生身のCアメリカやBウィドウが混じっても活躍の余地は無いのであります。
まあそれは、「アベンジャーズ」という企画が起動した段階から永遠のジレンマなんでしょうが。
 
監督も1・2作のジョス・ウェドンからキャプテン・アメリカシリーズのルッソ兄弟に代わった。
そのアクション演出のキレは認めるところであるので歓迎です。
地球での初戦。
サノスの手下3人とアイアンマン、ストレンジ、スパイダーマン組との戦いは、本作でもっともアクション演出が秀でたシークェンスだと思う。もう惚れ惚れするレベレです。
襲いくる巨大コンクリートを涼しげに片手で両断する演出は「ドラゴンボール」のフリーザみたい。
 
多くのキャラ群を捌くに、物語を3つのシークェンスに分けてキャラを分散させる。
それをカットバックしながら展開するので、スピーディーです。
であるが、それでも尚、若干の停滞感を感じるのは、ラスボスであるサノスのキャラ付け。
絶対悪ではない重層した複雑味を施されているのが、好悪半ばな感じだ。
 
終盤は相当にシラけました。
無作為抽出といいながら、消えるのは新規加入組ばかり。
ああ、次作ではオリジナルメンバー中心の展開なんでしょうな。
そいでもって、時間を遡行する石の能力でもってみんな生き返らせる。
まあ、そんな感じで当たらずとも遠からじでしょう。
 
アライグマのロケットだけは残った。
消すには惜しいキャラだったんでしょうな。
 
惜しげもない新陳代謝で古い血が放逐される小気味いい冷徹なマーケティング戦略。アクション演出も地球での初戦のキレは一体この先どうなるの期待を煽る。中盤も集め過ぎなキャラ群を3手に分けてのカットバックが王道の快感。ただ終盤の畳み方がどっちらけ。(cinemascape)