男の痰壺

映画の感想中心です

心と体と

★★★★ 2018年5月12日(土) シネリーブル梅田2
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中学生が夢想しそうな物語が、本当にそういう夢想の帰結に向かう。
なんじゃそりゃ…と一瞬思った。
だって、こんなん男にとって(女にとっても?)美味しすぎる話やんか。
最強の共通関心事で他者介入の余地ない現象が2人にはあるってんだからさ。
そりゃあ、楽勝だぜってなもんだ。
 
夢の鹿がすごくいい。
CGに見えないのであるが、実に演技している風に見える。
 
あと、最後のベッドシーンもいいっす。
一見、マグロ女とスローピストン男の芸ないSEXに見える。
が、オーバーに喘いだり組んずほぐれつするのって本当にリアルなんだろうかって思うんですなあ。
そりゃそうじゃん…って言われたら身もふたもないんですが。
男は、彼女の充足し切ったような笑顔を見ただけで達成感を得られる。
えっ…違うって?
しらんがな。
 
夢診断的な形而上世界が遠のき中学生レベルの何の捻りもないド直球妄想話が現れるのだが、滋味ある鹿の無垢な眼差しが邪念を吹き払う。傍系人物群のダメっぷりも愛すべきだが、彼女のマグロなのに充ち足りた表情がスローピストンと同期し幸福感を現出させる。(cinemascape)