男の痰壺

映画の感想中心です

インクレディブル・ファミリー

★★★ 2018年8月4日(土) TOHOシネマズ梅田5
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ファインディング・ドリー」のときも感じたのだが、10数年を経ての続篇って何か胡散臭い。
儲かるもんなら何でもの映画産業に於いて、敢えて当時作らなかったのは、これは一発限りという矜持みたいなのがあった筈。
それだけ、作り手に出し切った感があったんだと思う。
 
正直、1作目のわくわく感はなかった。
何故かと思うに、何らかの欠落感をもつ、お父っつぁんと娘と息子といった一家がおっ母さんのジャンクション(愛情?)によって結合し倍加された力を産み出し難事に立ち向かうといったコンセプトの消失の思うのだ。
 
【以下ネタバレ】
 
今回、2/3はほぼ。おっ母さん=ラスティ・ガールの活躍で占められている。
一家4人のなかで誰が好きかって言われたら、おっさんである俺は勿論ラスティ・ガールなのである。
がしかし、これは続篇であってスピンオフではないのだ。
一方、お父っつぁん=Mrインクレディブルは終始冴えませんなあ。
 
プロットごとのアクション演出は素晴らしいのだが、全体を構築するバランス感覚がない。
これは、ブラッド・バードが初めて実写を手掛けた「ゴースト・プロトコル」でも感じたことです。
 
母イラスティガールが一家の要なのは前作から判っていたが、それは判ってても言わぬが花なのであって、彼女中心の展開では家族の共闘→絆の強化という本質は蔑ろ。主婦仕事の大変さって今更テーマも突き詰められず弟加入も超絶能力が突出ではバランスを欠く。(cinemascape)