男の痰壺

映画の感想中心です

グリース

★★★ 2018年8月11日(土) 大阪ステーションシティシネマ
イメージ 1
この映画を公開当事に高校生だった俺は見ていない。
のだが、受験期でラジオから流れる主題歌はイヤというほど聞いた覚えがある。
 
終盤、似合わぬアイビーを身にまとった(しかし髪はリーゼント)トラボルタの前に彼女が現れる。
革ジャン革パンツでワイルディに変貌したオリビア・ニュートン・ジョン
一瞬、眼が点になり、ウッヒョーっと眼が飛び出すトラボルタ。
「愛のデュエット」のイントロが流れる中、2人の対峙を仰角で捉えるカメラ。
2人は上着を脱ぎクルクル回しで投げ捨てる。
決まったーって瞬間であります。
 
この映画、このナンバーのこのシーンに尽きる。
正直、他は全篇にわたり凡庸な内容に凡庸な演出です。
 
今回、ピンクレディースの頭目格のストッカード・チャニングのやさぐれ感に惹かれました。
おっさん、おばさんが演じる高校生ミュージカルのこっ恥ずかしさの中で何故か安心感がありました。
 
生き方のポリシーを変えるのは男か女かのジレンマは突き詰められないのだが、クライマックスで名曲「愛のデュエット」のイントロが流れトラの腰がくねりだすと全てが雲散霧消してしまう。絶大な多幸感。チャニングのやさぐれ感も随所でサビとなった。(cinemascape)