★★★★ 2018年9月18日(火) 梅田ブルク7シアター3
なんやろかね、これは。
って言うのはジャンル映画としての評価が低いのはわかる気がするからだ。
(初作はTV放映で見ましたが、あれは傑作やったと思う。)
シェーン・ブラックっていう監督の前作「ナイスガイズ!」はけっこう好きだったが、あれもアクションとしての切れがあったかどうか怪しいシロモノであった。
今作は、そもそも脚本段階から怪しい。
プレデター側も人間側もそれぞれに内輪揉めしているばっかりで何だか締まりません。
シュワVSプレデターみたいな、図太い根幹がない。
主人公の息子が重要な役だが、彼は発達障害という設定。
なりゆきから仕方なく戦闘に加勢する連中は、戦争後遺症のPTSD軍団。
各々が緩ーく共闘する。
なんだか最近見た「犬ヶ島」を思い出した。
ただねえ、「エイリアン2」って映画でさあ、ダメ指揮官の中尉が最後の最後にエイリアンに囲まれて見せる漢気に、心の奥底で感応してしまうタイプの俺は、この映画でも終盤でアドレナリンが噴出したんですわ。
もう、漢気の釣瓶打ちでございます。
ザ・漢気祭りであります。
これはさあ、緩ーい前半があってこそなんですね。
人間とプレデター双方が内輪揉めしてる展開が先行きの定まらぬまったリズムで、そこに発達障害やPTSDをぶち込んでシェーン・ブラック的緩い停滞が蔓延する。が、しかし、終盤で俄かに男の死に様美学祭りと化しゆく振り切れ。それは一種祝祭的なほど。(cinemascape)