男の痰壺

映画の感想中心です

映画年間概観2002~2011

ベスト・テン
年の瀬も押し迫り残りの日々も少なくなって参りましたので2002年公開映画ベストテン。
〔邦画〕①OUT②たそがれ清兵衛助太刀屋助六仄暗い水の底からとらばいゆ⑥実録・安藤昇侠道伝 烈火⑦青い春⑧突入せよ! 「あさま山荘」事件⑨金融破滅ニッポン 桃源郷の人々⑩自殺サークル
〔洋画〕①マルホランド・ドライブ②ピアニスト③ゴスフォード・パーク④恋ごころ⑤チョコレート⑥ロード・トゥ・パーディション⑦インティマシー 親密⑧ヘドウィグ・アンド・アングリーインチスター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃ビューティフル・マインド 
(対象作品はキネ旬読者投票対象に準拠)
2002年12月29日
裏ベストテン
数えて見れば、今年、映画館で観た映画は168本であった。思い起こせば学生時代の暇な頃、映画館でバイトしながらのただ見も含めて200本いったことなかったのであるから、41歳の家庭持ちで給料取りが、この本数をこなすのは狂気の沙汰であった。
いい加減ムチャしまくったと思う。会社退けてから梅田でレイト観て終電で新世界(又は天六)行ってナイトの3本立て観て始発で戻って牛丼喰って会社行くなんてパターンを何度も繰り返した。
よく死ななかったと思う。
すべて「シネスケ」なるサイトの存在がそこまで私を駆り立てたのであった。
前回、2002年公開作のベストテンをやったので、旧作の劇場公開作ベストテンです。
【邦画】
ビリケン大阪物語 ③マル秘色情メス市場 ④まぶだち ⑤光の雨 ⑥VERSUS ヴァーサス ⑦修羅雪姫 ⑧RUSH! ⑨実録・三億円事件 時効成立 ⑩大阪極道戦争 しのいだれ
【洋画】
①サンタ・サングレ 聖なる血 ②ハード・トゥ・ダイ ③シュレック ④幸福 ⑤さすらいのカウボーイ ⑥スタン・ザ・フラッシャー ⑦ROCK YOU! ロック・ユー! ⑧浮き雲 ⑨河 ⑩パッション
2002年12月29日
回顧2003-映画-
数えてみれば今年になって映画館で見た映画が103本。去年が180本超であったのだから激減した。一重に金が無くなり気力が減退したということなのだろう。思い出せば去年はオールナイトの3本立てによく行って、そこで本数を稼いでいたのだが、今年は数える程しか行っていない。
ベスト・テンを選ぼうと思ったが、日本の新作映画でどうしても10本選べない。肝心な映画を幾つも見ていない気がする。
仕方ないので、「CinemaScape」というサイトで5点満点で5と4をつけた映画を並べてみた。
★★★★★
『アレックス』『夜を賭けて』『8人の女たち』『めぐりあう時間たち』『チャーリーズ・エンジェル フルスロットル』『巴里の女性』『恋の秋』『夏物語』『柔らかい肌』
★★★★
『ピンポン』『無法松の一生』『アカルイミライ』『ノーマンズ・ランド』『ごめん』『007/ダイ・アナザー・デイ』『ピカソ 天才の秘密』『栄光のル・マン』『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』『ボーン・アイデンティティ』『タイガーランド』『やくざの墓場 くちなしの花』『シカゴ』『トリコロール 白の愛』『殺人に関する短いフィルム』『戦場のピアニスト』『勝手に逃げろ/人生』『シティ・オブ・ゴッド』『人生は、時々晴れ』『ダウン』『ターミネーター3』『犬の生活』『リディキュール』『座頭市』『28日後...』『春のソナタ』『私のように美しい娘』『恋のエチュード』『マトリックス レボリューションズ』『東京ゴッドファーザーズ』『赤西蠣太

キェシロフスキ、チャップリン、ルコント、ロメールトリュフォー等の特集上映は俺にとっては本当に宝箱であった。しかし、一方でブロックバスターな拡大公開と単館系の特集上映の狭間でこぼれ落ちたニッチな数多の映画群をからっきし拾えなかった。唯一『ダウン』を拾えたことが救いである。
2003年12月26日
映画で回顧する2004年
同じことの繰り返しに見える日々の移ろいも
実は微細な事柄が積もってゆき、総和として形成されたものは
少なからぬ変化を年度にもたらすであろう。
去年と同じ今年はないし、今年と同じ来年はない。
一昨年に180本を超えた映画館通いも今年は64本。
理由は色々あったが局所的な変動は周囲の構造の変動をもたらす。
トレンドには逆らえないのだと思う。
しかし、一方で逆説的ではあるがループし繰り返されるのも人生。
俺の場合は10年周期の波が存在するように思える。
その日を楽しみに頑張っていこうと思う。

余りに多くの重要作を見逃した上でベストテンというのも何だが
あくまで個人的な覚え書きとして残しておきたいので…
(★は公開年2003年以前)

日本映画
①★『ジョゼと虎と魚たち』②『リアリズムの宿』③『下妻物語』④『隠し剣 鬼の爪』⑤『風音』⑥★『鏡の女たち』⑦★『赤目四十八瀧心中未遂』⑧『きょうのできごと a day on the planet』⑨『ゼブラーマン』⑩『レディ・ジョーカー』次点★『四畳半芸者の枕紙』★『ドッペルゲンガー』『イノセンス』『誰も知らない』★『ヴァイブレータ』『血と骨

昨年公開作を頭に置くのも寂しいが①の日常で看過される何気ないものを慈しむかのように捕らえてフィルムに定着させた技量はオーバーかも知れぬが俺には奇跡のように思えた。②③は相当に戦略的な映画だがあざとさギリギリのところですり抜けている。一方④⑤⑥はベテランのヘタすれば自己模倣ながらもその安定的技量に映画内時間に身を委ねる幸福を心から味わせてもらった。

外国映画
①『イン ザ カット』②『ロスト・イン・トランスレーション』③『ファインディング・ニモ』④『永遠の語らい』⑤『殺人の追憶』⑥『LOVERS』⑦★『ミニミニ大作戦』⑧『恋愛適齢期』⑨『キル・ビル vol.2』⑩『パッション』次点『ミスティック・リバー』『リクルート』『イン・アメリカ 三つの小さな願いごと』『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』『エレファント』『ワイルド・レンジ 最後の銃撃』『アイ,ロボット』

①②は多くの反駁論を目にした。それは「メグ神話の崩壊」であったり「歪曲されたニッポン観」であったりしたわけだが、往々にして万人に許容される中庸さは本質を封殺する。少なくとも俺はこの2作品に描かれた「孤独」にはひどく直撃された。
2004年12月29日 (水)
2005年を映画で回顧する
運命論とか占いの類とかは信じたくもないが、一種のバイオリズムというのは間違いなくあると思う。
上がり続ける株価は有り得なく
増え続ける人口も有り得ないわけで
どこかで下降局面に移行する。
問題は下降局面を終結させる努力や方途をしくじれば
会社は潰れ株券の価値は0になり
人口が減り続けた国家は消滅するだろう。

俺達は、そういう波動にもまれながら
山を如何に高く登り
谷に落ちるのを如何に浅く済ませるかを
日々足掻き続けながら模索し続けるだけなのだ。

2005年は俺のバイオリズム上最悪期の1段階前のような気がする。
と言うことは2006年には更なる苦境が待っていることになる。
仕方が無い。生きることを放棄するわけにはいかないから…。

…てなわけで今年、映画館で観た映画は48本。
2002年に年間180本を数えたこと思うと僅か3年で隔世の感を覚える。

例年に習って我がシネスケに於ける自己評価★5と★4を新旧問わずに鑑賞順でピックアップすると
★★★★★
『Mr.インクレディブル』『オアシス』『エターナル・サンシャイン』『妖怪大戦争
★★★★
パッチギ!』『犬猫』『恍惚』『ボーン・スプレマシー』『男はつらいよ 寅次郎物語』『ぼくんち』『オールド・ボーイ』『ハウルの動く城』『カンフーハッスル』『ミリオンダラー・ベイビー』『リベリオン』『ハサミ男』『メリンダとメリンダ』『炎のレクイエム』『スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐』『ヴェラ・ドレイク』『甘い人生』『リンダリンダリンダ』『運命じゃない人』『シン・シティ』『ザ・グリード

本年公開作の主要作品の90%を見逃したと断言できるのでベスト10はおこがましい。特に邦画の★5が『妖怪大戦争』のみとは我ながらトホホだと思う。
ただ、三池監督の作品を断続的にせよ観てきていれば、彼が時に「物語」を本気で語る気がないのは端からわかってる。『DOA』の地球壊滅や『烈火』のビル爆破を見れば明らかで、戦略的と言う言説も聞くが俺には、おざなりで無責任としか思えない。ただ、一種の諧謔志向も感じるので、ヘタに真面目に向き合うのも野暮なような気もするし、もっと言えば好きなような気もする。
ゼブラーマン』でそれが一種の高みに達したのを感じ、今回は、それが集大成的に開花したのではなかろうか…と思う。そういう意味で★5にした。

洋画の3本は甲乙付け難く思ったが敢えて1本なら『エターナル・サンシャイン』を選ぶ。他の2本より奇矯に見えても普遍的題材であるし懐古的ロマンティシズムがバックボーンにあるのが琴線に触れたからだ。

映画秘宝」的カルト評価定着作の『リベリオン』や『ザ・グリード』を拾えたのも嬉しかった。最早、DVDでしか観れないであろう、こういう作品を飽かずスクリーンにかけ続ける大阪の新世界や飛田の映画館は正に俺には「秘宝」である。
男はつらいよ』も48作中の41作目をスクリーンで鑑賞した。死ぬまでに絶対全作を映画館で観てやるつもりだ。
2005年12月23日 (金)
2006 映画
今年、劇場で見た映画が55本。
相変わらずの低調ぶりで、尚且つ金が無いものだから、どうしても安物映画ばかり見てしまう。3本立て1,000円とかそういうたぐいのだが、これが悉く外れた。
以前は、このころになると、自己評価はともかく、世間的には○○がベストワンになるんだろうな…とか大体予想がついたもんだが、ほとんど新作も見てないので、さっぱりわからない。『ゆれる』とかは評判良かったみたいだけど見てないし、まさか『フラガール』とかじゃないだろうな。もし、そうなったら終わりだぜ。(ちなみに、あくまで年度代表としてはという意味でです)

CinemaScape」での自己採点★★★★★と★★★★を列挙してみる。
邦画★★★★★
『ALWAYS 三丁目の夕日』『競輪上人行上記』『にあんちゃん
邦画★★★★
『寝ずの番』『解散式』『フラガール』『ど根性物語 銭の踊り』『武士の一分』『鉄コン筋クリート
洋画★★★★★
ドッグヴィル』『トゥモロー・ワールド
洋画★★★★
戦争のはじめかた』『クラッシュ』『ミュンヘン』『M:i:Ⅲ』『PROMISE』『至福のとき』『SAYURI』『ブギーマン』『マッチポイント』『レイヤー・ケーキ』『ディセント』『グッドナイト&グッドラック』『マシニスト

ベストは『にあんちゃん』と『ドッグヴィル
邦画に関して言うと、今村昌平というのを世間で言うほどには買っていなくて、『にっぽん昆虫記』と『復讐するは我にあり』を除くと『豚と軍艦』も『赤い殺意』も『神々の深き欲望』も『人類学入門』も今いちピンと来なかった。だから、『にあんちゃん』も全然期待もしていなかったのだが、これは少年映画のとんでもない傑作であった。一方で『競輪上人行上記』であるが(脚本に今村が参加)、こっちは人間の暗部がどす黒く滲み出してくるような凄みがあった。
洋画は対極的な2本に惹かれた。映画的カタルシスの果ての絶望と暗鬱の連続の果ての希望。『ドッグヴィル』と『トゥモロー・ワールド』は、その映画的技巧の絶対性に於いても甲乙付け難かったが、良識派の反撥を招きかねない断罪を敢えて問うた『ドッグヴィル』を挙げる。
2006年12月20日 (水)
映画2007
2007年度ベスト映画
邦画「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」
洋画「今宵、フィッツジェラルド劇場で

今年映画館で観た映画は75本。
例によってシネスケ採点★4と★5を抽出すると
邦画★5「大日本人」「赤い文化住宅の初子」「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」
邦画★4「パプリカ」「魂萌え!」「龍が如く 劇場版」「にっぽん泥棒物語」「喜劇 女売り出します」「現代インチキ物語 騙し屋」「故郷」「新仁義の墓場」「キサラギ
洋画★5「マリー・アントワネット」「ヒストリー・オブ・バイオレンス」「今宵、フィッツジェラルド劇場で」「世界最速のインディアン」「ヘアスプレー」
洋画★4「カポーティ」「ドリームガールズ」「シリアナ」「サンシャイン2057」「バベル」「あるいは裏切りという名の犬」「ダイ・ハード4.0」「トランスフォーマー」「ポイント45」「ショートバス」「デス・プルーフinグラインド・ハウス」「エイリアンVSヴァネッサ・パラディ」「ブラッド・ダイヤモンド」「パンズ・ラビリンス」「毛皮のエロス ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト」「タロットカード殺人事件

とまあ、33本の映画に満足したわけで42%という高率的中。俺の選択眼が向上したのか、もしくは満足するボーダーラインが下がったのか…多分後者であろう。脳の血管が詰まっていたことも影響しているのかもしれない。

邦画は「大日本人」の潔さをとも思ったが都合4本を鑑賞した三池作品の中から採りたかった。旧作「新・仁義の墓場」は完膚無きまでの完成形を呈示してくれたが、焼き直し感がどうしても気になった。「ジャンゴ」の無秩序なコラボレーションを統制感をもって完遂するという離れ業を選択した所以だ。山本薩夫増村保造森崎東山田洋次のニッチな旧作群にも魅入られた。これらは全て新世界の日劇会館で拾ったものだ。俺にとっての2007年ベストシアターはここだった。
洋画はクローネンバーグの驚くべき変貌に衝撃を覚えたが、アルトマンの遺作に追悼の思いをこめた。いずれにせよ、この2本が突出していた。5点の5本の次点として「デス・プルーフ」を挙げるが、こういう巧緻なジャンキーぶりも「エイリアンVSヴァネッサ・パラディ」の真性さの前では霞む。マリファナとヘロインの違いとでも言うべきか。或る意味恐ろしい拾いものだった。尚、これを観たのも新世界国際劇場だった。
2007年12月24日 (月)
映画2009
2009年の劇場鑑賞映画が112本。6年ぶりに100本を超えてしまった。新たな暗黒時代の到来であろうか。過去の経験則からいって、映画をいっぱい見てる時期というのは、あんまり幸せとは言えないからだ。とは言え、現実逃避にせよ、気分転換にせよ、有効と思わないものに金と時間を割き続けるわけはないので、総じて良い映画が(自分にとってだが)多かったのだろう。特に邦画に関しては10年に1度と言ってよいのではなかろうか。

本年ベスト映画
●邦画「ウルトラミラクルラブストーリー
●洋画「ファニー・ゲームU.S.A.」

例によって、Cinema Scapeでの自己採点上位を列挙すると…。
邦画★★★★★
ウルトラミラクルラブストーリー」「ディア・ドクター」「白夜」「空気人形」「ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ
邦画★★★★
「赤いハンカチ」「男はつらいよ 奮闘篇」「しんぼる」「カムイ外伝」「のんちゃんのり弁」「博奕打ち」「悪夢のエレベーター」「ずべ公番長 夢は夜ひらく」「パンドラの匣」「反逆兒」「無防備」「殺人遊戯」「ゼロの焦点」「マイマイ新子と千年の魔法」「蘇りの血
洋画★★★★★
「Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼」「チェンジリング」「ロシュフォールの恋人たち」「バーン・アフター・リーディング」「ファニー・ゲームU.S.A.」「愛を読むひと」「扉をたたく人」「3時10分、決断のとき」「母なる証明」「スペル」「アドレナリン ハイ・ボルテージ」「ニュームーン トワイライト・サーガ」
洋画★★★★
「WALL・E ウォーリー」「ワールド・オブ・ライズ」「その男ヴァン・ダム」「ウォッチメン」「グラン・トリノ」「アメリカン・ギャングスター」「スラムドッグ$ミリオネア」「チェイサー」「アラトリステ」「それでも恋するバルセロナ」「レスラー」「はりまや橋 The Harimaya Bridge」「人生に乾杯!」「G・I・ジョー」「トワイライト 初恋」「96時間」「キャデラック・レコード 音楽でアメリカを変えた人々の物語」「スター・トレック」「ゴー・ファースト 潜入捜査官」「アンナと過した4日間」「イングロリアス・バスターズ」「天使と悪魔」

と、まあ、どんだけ評価甘いねんという感じだが…。
邦画は、先述したとおり、とんでもない充実度であった。特に「ウルトラ~」と「空気人形」は10年に1本の頻度でしか出ない映画と思われた。70年代ムードの復刻感も俺の琴線に触れたのかも知れない。「ウルトラ」の主演2人は「青春の殺人者」の水谷と原田を、「空気人形」のペ・ドゥナには「色情めす市場」の宮下順子が重なって見えた。どっちも甲乙つけ難かったが、横浜聡子の底を見せきってない巨大感を選ぶ。
洋画は、「母なる証明」のゲル化した人間の奥底の混沌と「バーン・アフター~」の絶対映画に接近するかと思われる無為性。ともに惹かれたが、ハネケのセルフリメイク作(昨年公開作だが)の透徹された「映画」への居住まいが俺には絶対的だった。ただ、オリジナル未見なのが若干躊躇させる点。オリジナルを見ていれば選ぶことはまずなかったろうし、というか見に行くことさえなかったろう。
2009年12月28日 (月)
映画2010
今年、映画館で観た映画が119本。しかし、転勤を機に状況は変わった。
1~6月が78本、7~12月が41本であり、来年度の100本超えはまず不可能であろう。
俺の黄金時代は終焉した。次の黄金時代の到来は周期説から言うとアラウンド還暦。生きてるか疑問だ。

例によってシネスケの自己採点上位を列挙すると
邦画★5
ボーイズ・オン・ザ・ラン」「パレード」「春との旅」「ヒーローショー」「告白」「孤高のメス」「ノルウェイの森
邦画★4
今度は愛妻家」「イエローキッド」「花のあと」「フリージア 極道の墓場」「博奕打ち 一匹竜」「瞼の母」「座頭市 THE LAST」「川の底からこんにちは」「必死剣鳥刺し」「エンドレス・ワルツ」「キャタピラー」「十三人の刺客」「悪人」「乱暴と待機」「行きずりの街」
洋画★5
かいじゅうたちのいるところ」「4ヶ月、3週と2日」「バッド・ルーテナント」「友だちの恋人」「パリのランデブー」「美しき結婚」「シャッターアイランド」「プレシャス」「エンター・ザ・ボイド」「ローラーガールズ・ダイアリー」「ブルーノ」「しあわせの隠れ場所」「パリ、20区 僕たちのクラス」「BIRD★SHT」「ブロンド少女は過激に美しく」「キック・アス
洋画★4
アバター」「(500)日のサマー」「赤と黒」「誰がため」「恋するベーカリー」「幸せの1ページ」「フローズン・リバー」「パイレーツ・ロック」「満月の夜」「ウディ・アレンの夢と犯罪」「エスター」「Dr.パルナサスの鏡」「息もできない」「絶対の愛」「月に囚われた男」「17歳の肖像」「パラノーマル・アクティビティ」「闇の列車、光の旅」「ジェニファーズ・ボディ」「狼の死刑宣告」「エクリプス トワイライト・サーガ」「KISS&KILL キス&キル」「白いリボン

で、マイベストは
邦画「ヒーローショー」
洋画「エンター・ザ・ボイド

6月に「春との旅」を皮切りに「ヒーローショー」「告白」「孤高のメス」と立て続けに観賞し、その4本が同時にスクリーンにかかっている状況は、邦画に何らかの地殻変動が起こっているのかとさえ思わせたものだが、悲しいかなブラフであった。年後半は決定打に欠き、結局は帳尻を合わせた格好となった。
で、ベストは文句なく「ヒーローショー」だ。これは小手先の状況ではなく時代を俯瞰的な総体で捉えようとする稀有なる試みが達成された逸品であり、どこかで形成された過剰なアンチ井筒イズムが正統な評価を阻むのであれば、俺はそういう風土を忌むべきものと考える。
次点は強固な作家性が商業主義と幸福にマッチングした「春との旅」「告白」であり、一方で「悪人」は力作ではあるが抽出すべきものへの明確な意思が作り手に感じられなかった。
洋画は、正直、旧作のアルトマン「BIRD★SHT」やロメール「美しき結婚」などに勝る新作は無かった。
ヘツツォークやオリヴェイラといった変骨爺いの奮闘には惹かれたし、米アカデミー戦線に名を連ねた幾本かの映画も水準以上であったが、どれも決定的に他を凌駕する破壊力はもち得なかった。
むしろ、システムの外からの破壊を試みる作品に俺は惹かれる。
エンター・ザ・ボイド」「ブルーノ」「パリ、20区 僕たちのクラス」とかがそういう映画であったが、「エンター・ザ・ボイド」の異様なまでの徹底ぶりには好悪の感情を超越し素直に参りましたと平伏す以外にどのような対応も俺にはできない。変質的力業の稀有なる結実だった。
2010年12月30日 (木)
映画 2011
今年、映画館で見た映画が91本。
案の定、100本を切り、俺の黄金時代は2年で終了した。

主なものをシネスケ採点で列挙すると

日本映画★★★★★
冷たい熱帯魚」「八日目の蝉」「弥太郎笠」
日本映画★★★★
海炭市叙景」「パラダイス・キス」「奇跡」「一枚のハガキ」「野獣の青春」「電人ザボーガー」「アジアの純真」「劇場版 目を閉じてギラギラ」
外国映画★★★★★
「人生万歳!」「ソーシャル・ネットワーク」「ザ・タウン」「シリアスマン」「ザ・ファイター」「隠された日記 母たち,娘たち」「バーレスク」「ブルーバレンタイン」「ツリー・オブ・ライフ」「〔リミット〕」「ラビットホール」
外国映画★★★★
「戦場にかける橋」「ザ・ウォーカー」「ビッチ・スラップ 危険な天使たち」「アンチクライスト」「トゥルー・グリット」「キラー・インサイド・ミー」「クロッシング」「ブラックスワン」「ザ・ホード 死霊の大群」「SUPER8 スーパーエイト」「アレクサンドリア」「英国王のスピーチ」「スタンド・バイ・ミー」「この愛のために撃て」「引き裂かれた女」「ゴーストライター」「わたしを離さないで」「ミッション:8ミニッツ」

と、まあ40本以上に満足したという何でも来いのインフレ天国なのだが、しかし、こと邦画の新作に関しては惨状と言うしかなかったのではなかろうか。林由美香の映画見ていないことから敬遠した「監督失格」や関西未公開の「サウダーヂ」を考慮してもだ。
そんななか「冷たい熱帯魚」と「八日目の蝉」が救いだった。
正直、「恋の罪」のダメ加減を年終盤に見て「熱帯魚」が園子温フィルモグラフィ中屹立する可能性に思いを馳せたりもしたのだが、やはり俺は、「八日目の蝉」の一見陳腐なテーマから風土に根ざした巨大なクロニクルを紡ぎだした成島出の底力に惹かれる。
洋画は、相変わらずのコーエンの技巧が炸裂する「シリアスマン」をとも思うのだが、夫婦の危機を描いた「ブルーバレンタイン」と「ラビットホール」が好対照のアプローチで2本揃ったことに何かの暗示を思うのだ。何の暗示かは知らんが…。

そんなわけでベストムービーは
「八日目の蝉」
ブルーバレンタイン
2011年12月31日 (土)